表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
血石   作者: 花葵
1/199

【第一部 国生の里】 1話 重なる現実




「やはり、止まらぬか……」


悲しげな諦めにも似たため息とともに、長い黒髪がかすかに揺れた


平安を思わせる装束を身にまとい呟いた少女にかしずいた、

これまた同じような装束の女性3人が悲しそうな瞳をむける


咲宮様さきみやさま……」


3人の瞳を受けたまま少女はその言葉の続きを遮るように立ち上がった


「よい。これはわたしが動く。そなた達はあかつきを頼む」



      ◇◇◇◇◇ 


ここは彼の地。

現実とひっそりと重なりあう、こちらもまたもうひとつの現実。

「暁の里」の宮様を拝し、付き従う6つの里

如月きさらぎ僥倖ぎょうこう籐楚とうそ国生こくしょう水上みずかみ長瀬ながせ


各里には里長がおり、彼らは常にその力で自分たちの里の安寧をはかる

里の安寧はそのまま向こうの現実世界にも通じている


こちらでは人を襲い食い殺す物の怪は、あちらの現実にも存在している

――ただあちらの現実の者達には特異な力がない為、物の怪が見えないだけだ

見えないのをいいことに――物の怪は静かに人の心を貪り食い荒らす


だから我々が守るのだ


たとえそれを向こうの誰が知らなくても

そのための力を我々は与えられているのだから――ずっと昔から変わることなく






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ