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67話 精霊王イフリートとの契約

遊びに来てくれてありがとうございます。


少し間、短編で更新していこうと考えています。


お付き合いくださると嬉しいです。

 確かに聖気は与えてアイリちゃんも使えるようになった。 けど一人で召喚まで出来るのか?


 二人に不安と緊張が走る。


 その台詞を聞いたイフリートはアイリの姿を舐めるように確めた。


「な、なによ。 そんな……人を舐め回すように見て……」


 なんか、少し緊張した俺がバカらしくなってきたな。


「おい……。 魔神でも人間に好意を寄せることもあるのか? その行為はこの世界でセクハラっていうんだぞ」


「違う。 ただ聖なる気の量を確めていただけなのだ……」


 身体を隠すようにユウキに後ろに隠れたアイリに、イフリートは姿勢を元に戻し話した。


「今の聖気の量であれば………汝でも我を4回は召喚出来るであろう」


「本当にっ?!」


「そんなに出来るんだ」


「よかったぁぁ!!」


 注いで貰った聖なる気で、一人でもイフリートが呼び出せるようになった事に喜ぶアイリ。


 マジかよ。 確かに魔力量よりも聖気の量が大事だとはさっき言ってたけど、そんなに聖なる気が注入されてたんだ。


 この力も大概だな。 さすがチート能力。


「じゃあ、寿命が縮まる事はないんだな?」


「少々信じられぬが、それはもうない」


「よかった……。 いつか現役を退いたとき、隠居して魔法の研究をしようと思ってたから、だから早死にしたくなかったのよね……」


 それを聞いてアイリは安堵のタメ息をついた。


「ホンとによかったな。 寿命の心配もなくなった事だし、じゃあイフリートと契約を交わすか?」

「ええ……」


「フム。 よかろう……それでは契約に移ろう」


 二人の意思も固まり、イフリートと契約を交わす儀式に移った。


「我は漆黒の魔道士アウラ・アイリ。 精霊王イフリートに命ずる。 邪気を打ち払う為に我に焔の欠片を与え、そして供に戦う為に仕えたまえ」


 おおっ。

 なんか、それっぽいことをアイリちゃんは言ってるけど、俺は何て言えばいいんだ?

 わかんねぇ。 えぇい、勢いだ!



「俺は光の道化師ユウキ。 精霊王イフリート。 世界を救う為に、その力を俺に貸して欲しい……」


 こんなんでいいのだろうか? なんか言ってて恥ずかしい気持ちになってきた。

 早く終わってくれないかな。


「フム。 それでは漆黒の魔道士アイリ。 光の道化師ユウキ。この我の力を世界を正す為に、闇を討ち滅ぼす為に使うと改めて誓うか?」


「ああ……」

「ええ……」


「よかろう。 それならば二人を(あるじ)として認め、契約の印を授けよう。 主よ……右手を上げよ」


 二人は右手を挙げると、その直後、紅い契約の印が手の甲に現れ刻まれたかと分かると薄くなり消えていった。


「契約は刻まれた……。 我を呼び出す時は右手の契約の印に聖なる気を流し込み、我を顕現(けんげん)せよ……」


 そうイフリートは言い残しアイリに焔の欠片を渡した後、徐々に姿を消していった。



「ふぅ。 なんとか契約を交わせたな……」

「ええ。 これもユウキ、あなたのお陰よ」


 お礼を言ってくるアイリちゃんが珍しくて、俺は思わず照れてしまう。


「そんなことないよ」

「あるわよ。 あなたが選ばれし者じゃなかったら……私は契約も結べていないし、焔の欠片も貰うことも出来なかった」


「確かに俺は少しだけ周りと比べると特別かもしれないけど、いいじゃないかそんな小さいこと気にするなよ 」


「気にするわよ。 いつもこれだけ実力の差を見せつけられると」


「大丈夫だよ。 俺が愛するアイリちゃんは、いずれ俺よりもずっと凄い偉大な大魔道士になれるって信じてるから」


 俺はそう言ってアイリちゃんを抱き締めた。


「バカ………そんな安い言葉で喜ぶと思ってるの?」


「うん」


「バカ。 そんな私は単純じゃないわよ……」


 少し丸くなったアイリちゃんを連れて、俺達は無事キラ様達が待つ馬車に戻ったのだった。








読んで頂きありがとうございます。


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レビューもお待ちしてますので是非宜しくお願いします!

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