12話 闇金商会の罠
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返済日当日のショーを終えて俺達は稼いだ金額を確認していた。
「すごい大盛況だったな。 思ってた以上に稼げたよ」
ニーナはこの日の為に必死で頑張ってきた。もしこれで貰える金額が返済額を切っているようであれば今後の人生が大きく変わるだろう。それだけに不安を拭えなかった。
「全部で稼いだお金は125万チコルだったよ」
各自に分配すると考えると、貰える金額が減るのは仕方ない。
助手であるニーアは更に貰える金額が減ると予想する。150万チコルに既に足りていない事にニーナは絶望的な顔をする。
「そ……そうだったかこれだけ頑張っても足りなかった……」
絶望じゃなく彼女の笑顔が見たくて俺は一刻も早く伝えてあげる事にする
「俺とキラ様の気持ち25万チコルも入れて返済額の150万チコルあげるよ」
「そ……そうか………」
「って、えぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
いきなりの事に驚くニーア。
6日間必死に努力して身体をはって頑張ってくれたニーアちゃんは最後の望みを賭けて俺の助手を最後まで一生懸命頑張ってくれた。
バニー姿でやることに恥ずかしがっていた事もショーが始まってみれば真剣に取り組んでいる姿はちゃんと俺にも伝わっていた。
「頑張ってくれたからね。 よかったねニーアちゃん」
返済額になる150万チコルをニーアちゃんに渡す。
「ほっ………本当に……いいのか!? 全然二人の割りに合わないじゃないか」
手元を震わせながら受け取るニーア。
自分の返済の為だけにショーで稼いだ金額以上のお金を貰おうとするのは気が引けるのか少し困惑するニーアを見て俺は優しく声をかける。
「いやいや、そんなの今気にする事じゃない。 ニーアちゃんはこの為に一週間、頑張ってきたんだろ? なら大丈夫だよ。 受け取って欲しい」
その言葉に緊張と不安が解けたのか歓喜のあまり涙を流すニーア。
「うっ……。うっ……本当に……あり…が……とう」
大金を胸に抱えその場で人目も憚らず大粒の涙を流した。
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
いつも口が冷たいキラ様もこの時ばかりは優しい言葉をかけてあげる。
「お前さんの頑張りがあったから、アホ供が泡銭を落としていったんじゃぁ。 自分の尻に感謝するんじゃのぉ」
泣きながらお礼をするニーア
「うう……あり…がとう……ございます。 キラ様」
おいおい。絶対違うだろ。そこの返事は……。
俺は時間がなくなる前にニーアちゃんに返済に行って貰うようにする。
「ニーアちゃんそれを持って闇金に返済しに行こう」
「ぶぁい。 行ぎまず……」
鼻水を滴ながらぐしゃぐしゃになったニーアちゃんの顔見て冷静にツッコミを入れるキラ様。
「汚いやっちゃのぅ。 はよせんかぁこの薄鈍ぉっ!」
ホンっト誰にでも厳しいなキラ様は………感動するとこが台無しだろ……
「ところで何時までに持って行けばいいの?」
「5時まで間に合わせれば大丈夫だ」
「え……今はもう4時近い。 意外と時間がないな、急ごう!」
早歩きで目的の闇金商会に向かいながら、どれくらいの所にあるかと聞くと町外れにある為に歩きだと30分位はかかるらしい。
意外と遠い事に俺達は走りに変える。
「ヌシは時間の管理がなっとらんぞぃ! 基本じゃろうがぁ!」
ニーアちゃんが意外とアホなんじゃないかと分かってくると、キラ様もツッコミが激しくなってくる。恐ろしいな。
「うぅ……面目ない」
泣いたり、笑ったり、反省したりと忙しいな
「ちゃんと反省しとるんじゃろなぁ!? 返事はぁ!?」
「はいぃっ! これからは気を付けますっ!」
ほんともう許してあげてよ。
15分程走ったろうか、周りは町外れになってくる。
賑わっていた街並みや露店もすっかりなくなり旅人も街の人達も見掛けない。こんなとこに闇金商会があるのか?あからさまに怪しいだろ……。
「おぉいっ! ニーア! ヌシはこんな人気もない怪しい所で借りたのか?!」
「……はい」
確かに何故こんなとこで借りたのか、明らかにおかしいのは目に見えてるのに。キラ様の顔付きが険しくなって来たぞ。イヤな予感がする!
「たわけぇぇぇぇぇぇっ!!!」
ニーアちゃんの頭にげんこつが飛ぶ
ーーーー どごおぉぉぉぉぉっ!! ーーーー
「ひぃんっ!!!」
「こんなとこで借りれるとこなんぞ闇金しかないじゃろが!!」
反省しながらも理由を説明するニーアちゃん
「そっ……即金ですぐ貸してくれるって話だったから……」
「うっさいわっ! ボゲかすがぁ!!!」
「ひぃっ!」
キラ様から放たれたげんこつを寸前で避けるニーアちゃん。ソロでDランクまでいった実力は本物のようだ。
「ったく。このバカ女がぁ。 ちょっと考えればすぐ分かるだろぉ。 脳ミソミジンコ並かぁ」
「すいません……」
「とっとと返して終わりにするぞぃ」
「は……はい。 キラ様」
そう言い闇金商会が見えてきた手前で俺達の足が止まる。
「おうおう。 そんな大金持って何処いくの?オネーチャン」
ぞろぞろと野郎供が路地裏から15~18人出てくる。
こいつらニーアちゃんが持っている袋の中味がお金だと始めから知っている。
「……タイミング良すぎないか?こいつらもしかして」
「十中八九、闇金商会の差金じゃろ」
俺達は取りあえず戦闘になるかもしれないので構える。するとニーアちゃんが俺達の前に出て野郎供に言い放つ
「私はその先にある商会に用事があるんだ。 悪いが通してくれないか?」
野郎供は薄ら笑いを浮かべながら別の話を持ちかけてくる。
「そんなことより俺達と遊ぼうぜ。 そこの隣の男といるよりよっぽど楽しい思いが出来るぜ」
下衆な笑みを浮かべるとゆっとくりと近づいてくる。
キラ様は心眼スキルを持っている。相手が嘘をついていれば直ぐに見破れる。しかし奴らに問う前に動き出される。
「ちぃっ。 こやつら、ワチが神の使いと知っておる!」
俺はマジックボールを取出し奴らに投げようとする
「よし、ここは俺の出番だ。 ニーアちゃんもキラ様も下がっていてくれ!」
ーーーー 《《《 旋光斬 》》》 ーーーーー
ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!
するとニーアちゃんが横から放った強烈な斬撃が野郎供を一撃で吹き飛ばす
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「え………」
俺はニーアちゃんの強さに拍子抜けする。何、そんなに強いの?
「悪いが、そこは通らせてもらう」
動かなくなった連中の横を通りすぎ闇金商会に入る。
すると広間の中に15人程の体格のいい連中を左右に並ばせて奥に座る恰幅のいいハゲ散らかった男が煙草を吸って座っていた。




