表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢見るドリーマー  作者: イカレポンチ
プロローグ
3/3

第一話②

堂島と別れた後、俺は生徒会室に向かっていた。この学校の生徒会長が校内の案内をしてくれるそうで、あらかじめ堂島が手配してくれていたらしい。手回しがいいのは自分が案内するのが面倒だっただけであろう。

生徒会室の場所が分からないのと、少し心細い想いもあり堂島に生徒会室までの案内を頼んだところ

「忙しいからムリ。」

とタバコ片手に断られた。いい加減な教師だ。まあ場所はパンフレット見れば分かるからいいが。

しかし春休みなのに活動しているとはこの学校の生徒会は大変だな。部活動なら分かるが生徒会というのはそんなに忙しいものなのか。今まで部活にばかり打ち込んできたから正直、生徒会が具体的にどんな役割をしているのか知らなかった。

そんなとりとめのない事を考えていると、生徒会室に辿りついた。俺は緊張しつつも扉をノックする。

コンコン

…返事がない。

もう一度ノックをするも返事がないので、失礼しますと一言添えて扉を開けようとするが開かない。

参ったな、留守か。それともあの適当教師の手配違いか?

俺は生徒会長を待つかあの教師の所に行くか迷った結果、待つ事を選択する。あの教師にグチグチいびられるのも面倒だ。

部屋の前で待つだけでは暇なので自分の教室の位置を把握しておこうと思いパンフレットを取り出す。

「ここが特別棟だから渡り廊下を渡る必要があるな、確か2-Dだから2階か。」

俺は独り言を呟きながら教室に向かう。

だが今思えば教師に小言を言われるくらいの事を我慢して、職員室に戻っておけばよかったと後悔することとなる。

これから俺を巻き込む不幸に比べれば、大したことではないからだ。


* * * * * *


俺は教室棟にたどり着き、2-Dのクラスの前にたっていた。

考えてみれば転校初日に堂島と挨拶することとなっているから場所を把握する必要なんてなかったな。

無駄な事をしたと思いつつ、生徒会室に戻ろうとしたところ教室の扉が少し開いていることに気付く。

おかしいな、春休みなのに鍵をかけていないのか。

俺は何気なく扉を開けた、開けてしまった。

後になって俺は気付くことになるのだが、運命とは偶然が積み重なりうまれる出来事なのだと思い知ることとなる。

この時扉を開けていなければ。職員室に戻っていれば。生徒会室の前で待っていれば。そのまま帰っていれば。

そうすればもっとマシな学校生活を送れたであろう。

しかし、神様が記した運命の日記によると、こう記されていたのである。

午後二時五分、公立N高校教室棟二階2-Dの教室

にて、草壁秋人は女生徒の体操服を咀嚼しようとする男子生徒3名と遭遇する。

…………は?




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ