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誰もいないベンチ

「やっぱりいないか」

 今日も夜勤の帰り道、映美は遠回りして公園を覗く。誠がいつも座っていたベンチにやはり誠はいない。その誠のいないベンチに映美は一人座った。

 映美には名前の分からない鳥たちが、木々の間を飛び交い、枝に留まった。

「もう誠はいないのよ」

 映美は、鳥に向かってなのか自分に向かってなのか呟いた。

「もういないのよ」

 映美はもう一度呟いた。

 鳥たちはそんな映美を置いて自由にどこかへ行ってしまった。映美はそんな鳥たちの去って行った青い空を見上げた。

「あの絵の青い鳥は、あなた自身だったのね」

 映美の見つめるその真っ青な空を数羽の鳥たちが元気に駆け抜けていった。



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