第3話 初めての魔術
しばらくして親たちの目が覚めた。
「…すごいわねうちの子。」
「ああ。」
「レウス様って化物なの?」
あれ、みんな引いてないか?
「化物じゃないよ?」
「あ、ああ、そうだよな。おい!うちの子を化物呼ばわりするなんて、
いくらメイドのノルンちゃんでも許さないぞ。」
「は!すみません、ご主人様。」
「まあまあ、そんなにノルンちゃんのことを責めちゃダメよ。」
ちょっとやりすぎたかな?
転生して3ヶ月が経った。
俺は歩き始めた。
「はいはい、レウスさまー。どこへいくんでちゅかー?」
「部屋の外だけど?」
「せっかく赤ちゃん言葉で喋ったのに、素で返されたわ。
さすがレウス様。」
なんか悪いことした気分だよ。まあいい続けよう。
「で、外に出ていいの?」
「あ、屋敷内は自由に移動していいとリオン様たちは
おっしゃっておりましたよ。」
それは便利だな。
てかお父さんリオンっていうんだ。
じゃあ情報収集に書斎でもいこっかな。
一番の目的は、魔法を覚えることなんだけどね。
「ひっろ!」
でもこれだけあれば魔法書なんていくらでもあるだろう。
あったし。てか本棚の手前側全部魔法書じゃねーか。
じゃあまず
〔初級魔法理論&初級魔術大全〕
でも読んでみるか。
"魔術は体内にある魔力と詠唱によって発動する。
当然ながら魔力が枯渇すると魔術は発動できない。"
なるほど魔力ってのは定番だな。
まず初級魔術でも使ってみるか。
「火の神よ、我に灼熱の力を与え、
ここに焔を。《ファイア》」
ボッ
指先から炎が出た。
不思議と熱くないな。
てかこのままだと蔵書燃えるんじゃね。
…あぁぁぁぁぁ!
消えねぇ、消えねぇ、消えねぇ。
待て 、冷静になるんだ俺。
魔術には魔力が必須、
つまり魔力の供給を止めればいい!
シュッ
ふぅ。鎮火した
てかこんな恥ずかしいい厨二的セリフ毎回言わなきゃいかんのか!?
よし、無詠唱に挑戦しよう。
意外に難しいな。
そういえばラノベに魔力の動きを感じるみたいなこと書いてあったな。
魔力の供給をコントロールできた俺ならできる!
…できたよ。
鎮火も無事完了。
これで《ファイア》はマスターしたな。
と思ったら後ろに両親の姿が。
マズイ、非常にマズイ。
これは、怒られるぞ。
ただでさえ引火しやすい本棚の、
すぐ横で《ファイア》発動しちゃったもん。
…結果怒られなかった。
むしろ褒めちぎられた。
この世で無詠唱ができると言われているのは、
賢者ぐらいしかいないらしい。
しかもその賢者も、無詠唱の習得に200年かかったというのだ。
ラノベ様様だぜ!
頑張って長くした、訳ではなく、
私にまとめる能がないだけです。
すいません。