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狐に嫁入り!  作者: 春海
学校
29/48

危機

〜光希side〜


ーーーーー苦しい。


突然のことで頭がついていけていない。

でも確かに“苦しい”その感情だけは感じていた。


首がミシミシと不吉な音を立てている。

どうやら私は首を絞められているようであった。

首元に伸びる手を必死に引き剥がそうとするがビクともしない。


“いったい誰が”


目前の敵を確認しようと、薄眼を開ける。

そこには先ほどまで笑顔で話していたはずのシロがいた。

その目には光がなく、ただただ闇が広がっている。


“なぜ…?”



その疑問が頭をよぎる。

さっきまで普通に話していたはず。

そしたら急にシロが頭を抱えて苦しみ出して…

気づいたら、こうなっていた。


なおも抵抗を続けるが、ポチの手が解かれる様子はない。


意識が朦朧もうろうとしてきた。

呼吸もままならない状態。

脳に酸素が行き渡っていないのだ。



“このまま、死ぬのだろうか…”



死が頭をよぎる。

このまま死んだら、どうなるのだろう。

私の死を、誰か悲しんでくれるのだろうか…

…いや、悲しむ人はいない。

私は、1人だ…。


生きることを諦め、瞳を閉じたその刹那せつな


バキッという音と共に、首の締め付けが無くなった。



「ーー…ゲホ、ゴホッ!!!」



『小娘!

眠るのはまだ早いぞ!!』



私の目の前に立つその男は右手に錫杖しゃくじょうを持ち、背中から黒い翼を生やしていた。

…ん?

いや、ちょっと待て。この男、すごい見覚えがある…!


「…、なんで、あんたがここにいるのよ!


烏合天喜うごうあき!!」



『話は後だ!

距離を取るぞ!!』

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