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入学式直前
「さーくらっ!」
「……ひっ新手の通り魔ですか、誰これ構わず抱き着いていく変人ですか?」
「桜ったら酷いー折角の入学式なんだからテンション上げてこ~」
こちら、ヒロインの篠原 歩美です。
※しのはらでは有りません。ささはらです。
見た目小学校低学年なお子様体型ですがれっきとした高校生になります。
入院生活を送っている筈の美幼女が何故こんな所ではしゃいでいるかと疑問に思うとは思いますが……
こいつ高校受験しやがりました。
そして主席とかなにそれ漫画?な成績を叩き出しやがりました。
つまりこいつはハイスペックなのです。
そして、何故かこのハイスペック美幼女に懐かれはや10年。
付きまとわれております。
黒いジャケットに白いカーディガン、から覗く薄桃色のカッターシャツから伸びる小さな手はふにふにで柔らかくタータンチェックの入ったプリーツスカートから覗く太股は白くて柔らかそうだ……
そして、私の腰ほどしかない身長で一生懸命ぴょんぴょん跳ねてる様子は兎の様で可愛らしく、真っ赤なピカピカランドセルを背負ってても違和感が無さそうだ。
それが、私の親友篠原 歩美だ。