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WARAU―トラウマ、所により集中拡散  作者: 田中葵
続編 第4章 WARAU―虚構(プロンプト)、所により連鎖崩壊
8/8

第1節:標的の選定と「外堀」の埋立

  1.虚飾のインフルエンサー、パレル


 キレイに舗装された通りを、

 シュッとしたスタイルの女子が歩く。

 毛先をワックスで遊ばせた、垢抜けたエモさ。

「この街は私の」的な勘違いオーラもトッピングw


 パレルのSNSは、

 キラキラした私立校の生活、ハイブランドの服、そして「優しくて有能なパパ、コウヤマ・マサツグ」への賛辞で溢れていた。

 そのマサツグ本人も本アカでリツイート。やれやれ……

 彼女のフォロワー数は30万を超え、いくつかのティーン向けメディアのアンバサダーも務めている。


 しかし、その裏では、彼女に従う「郎党」たちを使って、気に入らない同級生を「公開処刑」し、その様子を限定公開の動画で共有して楽しんでいた。


「パレル様♪」

「ずっと一番カワイイ✨️✨️✨️」

「憧れですぅ♡」


 彼女にとって、世界は自分の美しさを引き立てるための「背景」に過ぎなかった。



  2.「社会的責任」という名の毒


 ある日のコワーキングスペース。

 ここに有志が集まった。


「よろしくお願いします」

「よ、ろし……く、おねがいします」

「会えてよかったです。蓮さん」

「皆さん、私も含めてですが、リアは違いますね♪お願いします」


 蓮たちの復讐は、パレル本人を直接叩くことから始めなかった。


 まず、蓮はパレルがアンバサダーを務めるコスメブランドや、彼女を特集した雑誌の「スポンサー企業」のリストをExcelで作成し、仲間たちとOfficeアプリでクラウド共有。


「今の時代、企業が最も恐れるのは、『コンプライアンス違反』と『教育的配慮の欠如』だ」

「そうそう」

「攻めるね」

「やる気上げよう!チィーーーズ☆」

「カンパ~イ♪」


 みんな、

 ホットドリンクで笑


        *


「これ違くね?」

「とりまザックリ取っとこ、ね」

「……まぁ、いいよ」

「ねーねー!これどうかなぁ?」

「いんじゃね?」

「ワーイ☆」


 蓮たちは、パレルが行ってきた悪行の証拠(動画、音声、LINEのスクショ)を、単なる「いじめ」としてではなく、「スポンサー企業のブランドイメージを著しく損なう反社会的行為」という報告書の形式にまとめ上げた。

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