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WARAU―トラウマ、所により集中拡散  作者: 田中葵
後日譚 残党がワラワラと……
15/16

ついでに海外では先にバズっていた。しかし

 当時は、“あの騒ぎ”から3年ほど前。

 パレルのセレブっぷりは、世界を席巻しかけていた。


 セレブトレンド先取り気取り、

 分別と審美眼の長けた者たちにとっては、見るに値しないものだった。


 彼女にとってはリツイート数や閲覧数が増えることよりも、

 フォロワーたちから続々とつけられ続けた「♡」や「Good」の隣の数字が爆速で増えるのがとてつもない快感だった……


 もちろん、パレルをチヤホヤと持ち上げ褒めそやす信者フォロワーたちからのコメントやDMも山ほど届いた。

 中でも、

 パレルの古参フォロワーのひとりで本人もセレブの娘だった、ローザ・スペンサー【別名・情熱と棘の女王】からは、


【パレル!ガンガンやっちゃいなよ!私は全面支持するXXX】


 なんて軽々と、届く。


 ローザのこのツイートをリツイートしたパレルは、

 独りでニヤニヤが止まらず、つい……


《A lot of T H A N K S !!!!》


 なんて文面をDM(ダイレクトメール)でローザ宛に送信してしまった。



 これだけで済めばまだ良かったのだが、

 哀れなことに、このやり取りが現○ックス職員の告発から漏洩。

 

 2人とも各所から叱責を受けることになった。


        *


 ある日のマンハッタン郊外。

 緑茂る区画のレンガ造りのアパルトメント。

 ローザは恋人のミハエル・クローネンバーグとともに居た。

 昼間からウィスキーをロックで飲みながら、


「ねぇ」

「何だい?ローザ」

「アタシたちどこかへ行っちゃわない?遠いとこ。例えば……」

「南極大陸」

「いいねぇ〜♡」

「白クマでも観に行くか」

「アレは観るものじゃなくて狩るのよ」

「ハハハ」

「フフフ」


 程なくして、連名で、

【私たち、しばらく僻地へ、消えます。

 追っても追わなくてもお好きに。  ローザ・スペンサー&ミハエル・クローネンバーグ】

 2人ともどこかへ消えてしまった。


 言ってしまえば、彼らは現代のボニー&クライド。

 自ら勇んで時代の徒花になったのだ。



 残されたパレルは父・正継の手回しによって、日本のメディアでは無傷の扱いにされた。



 パレルはこれに味をしめて、


《これが使えるあいだは、私は安心だわ……

 ひかるママとも離れず暮らせる。

 私たち母子(ははこ)にはパパっていう神様がついてるの♪》

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