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WARAU―トラウマ、所により集中拡散  作者: 田中葵
後日譚 残党がワラワラと……
13/16

の、ハズがとうとう都市伝説が出た

 日本列島の天候は晴れることもままあったが、

 世の中の雰囲気全体は、どんよりしたまま大して動かない。

 道行く人々の表情も、どことなく暗さを醸し出している……


 田辺翔太が消え、向山パレルが社会的に抹殺された後、ネットの海は浄化されるどころか、より低俗で、より制御不能な「劣化コピー」たちで埋め尽くされた。


 新たに現れたのは、知略も信念もない、ただ「面白そうだから」と死体を蹴りに来る愉快犯の男たちだ。彼らは翔太やパレルの手法を猿真似し、さらなる「クソリプ」とデマを撒き散らした。ネット上は、まさに衆愚の怨念が渦巻く地獄絵図と化していた。


 中に、この手の情報の洪水にうんざりした者たちが、

 オールドSNSから離れる現象も出現した。



 そんな中、奇妙な都市伝説が囁かれ始める。


  「田辺翔太は死んでいない。今も匿名掲示板の深層を徘徊し、次に吊るし上げるターゲットを鑑定している」

  「パレルは海外のサーバーを経由してひっそりと復活し、裏で巨大な復讐ネットワークを編み上げている」


 イカれた憶測、加工された目撃証言。だが、それは真実とは程遠いものだった。


 けれど、この動きは一連の事件に関わっていなかった中高生や一部の高専生たちの話題にならなくなっていた。彼らにとってそれらは風化しつつあったからに他ならない。とかく話題に飛びついては忘れ去るスパンが目まぐるしく速いのだ。

 


 ~ 種明かし ~

 この不気味な噂を流していた正体は、皮肉にも田辺翔太の元悪友たち数人と、向山パレルの被害者たちの「塊」だった。

 彼らは、自分たちが味わった恐怖や憎しみを、「怪物」の虚像を維持し続けることで発散していたのだ。


 衆愚からの見えない邪念が「行動する者」を呼び寄せ、暴れさせ、そして社会にこくされて黙る。そのサイクルを繰り返すことでしか、彼らの心は安定を得られなかった。



 例外的に、あのコミュニティが立ち上がる。

「WARAU」。

 彼らの出番がまた、来てしまった……


 とは言え、今回は「塊」そのものに対してではなく、

 問題を起こしてしまった張本人たち2人に

【彼らに直接呼びかけ、対話してほしい】と、語りかけるだけに留めた。


 翔太とパレルは、それぞれ、固唾を飲みながら応じることにした。

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