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アナホルト 動きました

その郷は常に(✴︎)に包まれていた。

そして、その郷に住むダークエルフ達は、(✴︎)界樹の守護者として、他の種族との交流を断ち、ひっそりと暮らしていた。


「偉大なるダークエルフの女王エルメスト様。お呼びでしょうか?」とダークエルフの戦士がひざまずく。

「おぉ、偉大なるダークエルフの郷、最強の戦士ニグルよ。其方そなたは予の眷属たるサーペントを引き連れ魔国に赴き、予の結界が破られた原因を調べよ。万が一、人の手によるものであれば、サーペントを使い排除して参れ」とニグルを送り出した。





魔国に着いたニグルは、サーペントを魔の森に残しフードを目深に被って魔都を訪れていた。


『おかしい。魔都には食料がなく、魔人どもは飢えて弱っているはずなのに?』と周りを見渡す。

その目に映るのは、痩せてはいるが明るく笑う魔人にその子供達。その笑顔には何処にも暗い陰などなかった。


すると、「今日の炊き出しは何かな〜?王国の食べ物って、全部美味しいよね」と笑いながら歩く母娘とすれ違った。

『王国の食べ物だと!ハセースル山脈と魔の森の向こうにある王国の食べ物が何故魔国にある?』と、母娘の後をついて行く。



そこには、大勢の魔人達が整列して炊き出しを待つ姿が見えた。

「お母さん、早く早く」と急かす娘に「慌てなくても大丈夫よ。食べ物なら毎日王国から入ってきてるから」と笑った。


『毎日王国から食べ物が入ってくるだと!何がどうなっている?』とニグルが困惑したまま、その炊き出し風景を眺めていた。




その疑問は、「追加の食べ物が来たぞ〜」との声に乗って聞こえて来た「あの『トンネル』と『初号機様』のおかげで魔国が救われた」「皇女ジョセフィーヌ様とアナホルト様バンザイ」と言う声により解消する。



『なるほど。ならばエルメスト様の結界を邪魔したのも王国の皇女とアナホルトとか言う者に違いない』と、2人を排除することを決意した。




ーーーーーー




「何故、魔の森に行くのに王都を目指すんだ?反対方向じゃないか」と馬車に揺られながらカーノセイがエルフの女戦士ジャンヌに尋ねた。


「行けばわかる。世界樹の神託に従い行動しているから、黙ってついてくるが良い」と冷たくジャンヌが答える。

『このエルフ…凄く美人だが、どうも人族を見下してるように感じる。女神の神託だから仕方ないが、出来れば付き合いたくない女だな』とカーノセイはまぶたを閉じた。


そのカーノセイを『こんな軟弱そうな男が『使徒』だと?剣の腕前はそこそこだが、魔法も使えぬような奴が『女神の神子様』のお役に立つのか?』とジャンヌがにらみつけた。




「おい、ジャンヌ…これは何だ?」

「•••••」


王都に着いた2人は、初めて見る【ホーム】(プラットホーム)で呆然と立ちすくんでいた。

その目の前にはエクスチェンジ行き『流星』が、出発の時を静かに待っていた。


ジャンヌが「神託によれば…これで魔の森に行けるらしい」と周りを見渡すと、慣れた感じで「今日のノルマはオークが3匹だな」「帰りにエクスチェンジでオークカツ定食食べるわよ」「俺は塩カツオ定食だ」などと話しながら冒険者達が『流星』に乗り込んだ。



「こっちには女や子供までいるぞ?」とカーノセイが別の一団を指差す。

その一団は「温泉が楽しみだね〜」「美肌効果があるらしいよ」などと話していた。



初めての事にジャンヌも戸惑いを隠せないが、カーノセイに弱みを見せたくない一心で「つべこべ言わずに乗るぞ」と『流星』に乗り込んだ。




そして2時間後…エクスチェンジに着いた2人は、更に言葉を失う事になる。




ーーーーーー



その頃、エルフの訪問を受けたアナホルトは、ヨルと共に話を聞いていた。


「世界樹の巫女たるニーベルング様がアナホルトを呼んでいる」とそのエルフに告げられたアナホルトは、【ホーイ】(方位)で世界樹とエルフの郷を探すが、反応はなかった。


「世界樹とエルフの郷の場所は、女王ニーベルング様の結界により秘匿されています。私がご案内致しますので、ご同行願います」と頭を下げた。


「アナホルトよ。エルフと世界樹に関してはわれもわからぬ事が多い。魔国の件の話であれば、駄女神も関わっておるみたいじゃから、行くしかないのじゃ」とヨルが言った。


「わかりました。準備が整い次第エルフの郷に向かいます」と決意を固めた。

 


結界に秘匿されたエルフの郷に辿り着くには、ハセースル山脈のふもとに沿って魔の森を進まないとエルフでも道に迷う…との言葉に、アナホルト村から歩いて地表を進むことになった。



『私も一緒に行く』とすがり付くリナに、「今回は地表を歩くからダメだよ」と言い聞かせ、「マキバ、今回も頼むぞ」とヨルをマキバに乗せて手綱を握った。


「龍に戻るには魔力が足りんのじゃ。マキバよ頼むのじゃ」とヨルがマキバに人参を食べさせて、マキバにまたがった。


アナホルト村の境まで来た私は、「地表から魔の森に入るのは久しぶりだな」と呟きながらギフト『【ホール】(穴掘り)からの埋め戻し』で整地された道を歩き出しす。


3人と一頭が魔の森に入って直ぐに、オーガが襲いかかってきた。

エルフが剣を抜くよりも早く「【ホール】(穴掘り)」でオーガの体勢を崩し、「ファイヤーを【ロール】(回転)させて…ファイヤーほーる」の一撃でオーガを倒す。


「手際が良くなったのじゃ」とヨルが褒めると、「魔熊やサイクロプスの大型の魔物が出たら、この大槍を持って来たから安心してね」と【ホール】(亜空間倉庫)から人の腕程の太さの槍を出して笑いかけた。






『これが女神の神子様の御力』と驚くエルフのつぶやきは、アナホルトの耳には届かなかった。











※現時点のギフト

ホール(穴掘り:空間含む)レベル4

    (ほーる)

   (集会所)レベル2

   (亜空間倉庫)


※派生ギフト

ホールド(保持)

ボール(球)

ウォール(壁)レベル2

ウール(羊毛:用途)

ポール(柱)

ロール(回転)

   (役割)

ファーム(農業)

オール(全て)(操舵)

エール(応援)

ホーリー(聖魔法)

ホーイ(方位)

モール(大型商業施設)

ホーム(拠点)

   (家)

   (プラットホーム)

レール(軌条きじょう

コール(こーる)

ホーニュウ(豊乳)…注)封印

フォーム(形状)

トール(雷神)…注)使用制限有り

ホーク(鷹の目)

オーム(電気抵抗)(電磁場)

ホーキ(放棄)

フォール(秋)




※レベル特典

二重起動



王国なのに皇帝、皇女?と我ながら呆れています。

書き直したいけど、30話を越え、ありがたいことに2000pvを越えたので、今更感が強い。

まあ、大勢に影響はないから笑いながら読み飛ばして頂ければ幸いです。




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