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今更ですが村の名前を決めました。

思い付きだけで走り出したため、いろいろ後付けですみません


※ドックス村までの行程日数を10日に直しました。

オーガから逃げてきた獣人は全部で10人で、全員が屈強な身体つきをしていた。

全員の体調が良くなったことを確認し、バーモント村長とともにグループのリーダーという犬獣人の男ピーグルを先頭に獣人達と面会する。

彼らは自分達を魔の森で魔物を狩り、魔石や素材を獲る狩人の集団と名乗った。


彼らの集落は、魔の森で得た魔石や素材を辺境伯の領土に持ち込み、必要な物資と交換しているとのこと。

近々辺境伯の領土で次期辺境伯が決まったお祝いがあるため、魔石と魔物の素材が大量に必要との要請を受けて、普段より魔の森の奥に踏み込んだ所でオーガに遭遇したらしい。


「次期辺境伯に決まったのはヨーチナシですか?」とピーグルに尋ねると、「決闘の結果、次期辺境伯は長男のカーノセイ様と聞き及んでいます」と答えた。

それを聞いて『兄さんがヨーチナシに決闘で勝った!流石は兄さんだ!!』と喜ぶ。


「しかし、オーガに追われて魔石も素材も無くしてしまい…辺境伯に納めることが出来なくなりました」とピーグル達が肩を落とす。

私はバーモント村長に「兄さんのお祝いに、この集落の素材を渡しても良いでしょうか?」と尋ねると、「この集落の持ち物は全てアナホルト様のご自由になさってください」と頭を下げた。


ピーグル達に素材を与えることを伝えるが、オーガに追われて魔の森のはてまで逃げ惑ったため、帰り道も分からず、また魔の森を突っ切って大量の素材を持ち帰るのも難しいと申し訳なさそうに呟いた。


その時脳内に『ピコン』と通知音が響く。

『ギフト保持者の要望により派生魔法【ホーイ(方位)】が解放されます』


それを確認した私はピーグル達に「大丈夫。私に任せてください」と笑いかけた。




翌朝、集落の端にピーグル達を集め、マキバに台車を繋げて準備した魔石や素材を乗せる。

「アナホルト様、道も無いこの魔の森で、この台車をどうやって運ぶのでしょうか?」と頭を捻るピーグル達。

「まあ、見ていてください」と笑い【ホーイ(方位)】と魔法を唱える。

すると、私の頭に魔の森周辺の地図が浮かぶ。

『ふ〜ん。ハセースル山脈の向こうは海で漁村があるみたいだな。おや、魔の森にもあちこちに小さな集落が点在してるな…』と脳内の地図を確認する。


「ピーグルさん達の集落は名前がありますか?」と尋ねると、「ドックス村です」と答えた。

脳内地図に『ドックス村』と意識を向けると、幾つかある集落の一つが点滅し(ドックス村)と名前が表示された。


「そう言えば、この集落って名前ありますか?」とバーモント村長に尋ねると「アナホルト村です」と真面目に答える。

すると、私の脳内地図の現在地が点滅し(アナホルト村)と表示された。

私は何も言わず、そっと脳内地図を消して出発することにした。



「よし、この方向がドックス村だな」と指差すと、「さあ張り切って出発よ」と何故かリナが先頭に立つ。

『いやいやリナさん、一緒に行くつもり?まあ、危ないことは無いけど…』とバーモント村長を見ると、いつものようにサムズアップしている。

『ダメだ、このバカ親父』と諦め、【ホール(穴掘り)】と斜め下に向かい穴を開ける。


穴が5mくらいの深さに達すると、横向きに方向を変え、ドックス村の方向に向かい【ホール(穴掘り)】とトンネルを掘り進める。

これぞ秘策『地下を通れば、安全に魔の森を走破できます作戦』と穴を掘り進め【ホールド(保持)】で固定する。


私の魔法に顎が外れそうに驚くピーグル達に、「さあ行きましょう」と声を掛け、マキバの手綱を握りトンネルに入って行った。



しかし、しばらく進むとこの作戦の難点が浮かび上がってきた。アイデアは良いと思ったが、空気抜きと採光用の穴だけではやはり暗かった。


「やっぱり少し暗いな~」と呟くと、ピーグルが「魔石があれば、照明の魔道具を付けて明るくできますよ」とアドバイスしてくれる。

「魔物の素材を伯爵領に持っていった帰りに、照明の魔道具を仕入れてきましょう」とピーグルさんが約束してくれた。

「魔石はいつでも調達できるので、魔道具を沢山お願いします」と頼み、トンネルの照明問題は解決した。



時々休憩を取り、【ホーイ(方位)】で進行方向を確認しながら8時間ほど進むと、その日はそこで野宿(トンネル宿?)をすることにした。

5日程作業を繰り返して【ホーイ(方位)】で確認すると、ほぼドックス村まで半分くらいの距離まで進んでいた。



「マキバもお疲れさん。明日には着きそうなので、今日はゆっくり休んでくれ」と水と飼い葉を与える。

「私たちも食事にしましょう」と簡単なシチューとパンで腹を満たし、その日は地面の上に寝具を出して就寝したが、当然のようにリナが私の布団に潜り込み、バーモントがサムズアップした。



次の日の夜、私たちはドックス村の少し手前にトンネルの出口を作り、村に入っていくことにした。

丸太を組んだだけの粗末な壁には、犬獣人達が見張りをしており、帰ってきたピーグル達を見て歓喜の声を上げた。


「おお、無事だったか。帰りが遅いから魔物に殺られたかと心配したぞ」と見張りの獣人が言うと、「危ない所をこの人達に助けてもらった」と私達を紹介した。

「詳しい話は明日にしよう」と、その日は私とバーモント村長、リナの三人はピーグルの家に泊まることになった。






※現時点のギフト

ホール(穴掘り:空間含む)レベル3

    (ほーる)

   (集会所)レベル2


※派生ギフト

ホールド(保持)

ボール(球)

ウォール(壁)

ウール(羊毛:用途)

ポール(柱)

ロール(回転)

   (役割)

ファーム(農業)

オール(全て)

エール(応援)

ホーリー(聖魔法)

ホーイ(方位)


※レベル特典

二重起動













集落と村で迷っていましたが、名前を付けたので今後は村(アナホルト村)で統一します。

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