第65話 『揺らぐ世界』
魔力の海全体が、不安定な波動を放ち始めていた。
「理論的に警告させていただきますと」リーフが緊張した声で。「世界の再構築過程で、予期せぬ干渉が発生しています。その強度は指数関数的に...」
「うるさいわね」ルナが遮るが、表情は深刻だ。「でも、これは想定外ね」
創造神の意思が、新たな映像を映し出す。
それは、彼らの知る世界の「外側」。
無数の可能性が渦巻く、より広大な空間。
『見よ』
『汝らの世界は』
『より大きな環の一部』
「まさか」フィリアが息を呑む。「私たちの世界は...」
古のスライムたちが説明を加える。
『創造は無限』
『世界は重なり』
『全ては繋がっている』
その時、シャドウが気づく。
「そうか」彼の声が震える。「私たちの世界の再創造が」
「他の世界にも影響を」ミストが静かに続ける。
確かに、世界の再構築による波動は、見えない境界を超えて広がっていく。それは時として調和を、時として混乱をもたらしていた。
「どうすれば...」ポップが不安そうに。
その時、予想外の変化が起きる。
他の世界から、様々な想いが届き始めたのだ。
喜び、不安、期待、懸念...。
全ては繋がっているからこそ、生まれる反応。
「これって」フレアが熱く。「オレたちに課された、本当の仕事じゃないのか?」
原初の闇も、新たな理解を示す。
「世界と世界の」闇が静かに。「より大きな調和」
翔太は、仲間たちを見つめる。
「私たちは配達員として」彼の声に力が込められる。「ずっとそれをやってきた」
フィリアも杖を掲げる。
「そう」彼女の目が輝く。「届けるべきものを、届けるべき場所へ」
スライムたちの体が、新たな光を放ち始める。
「僕たちの役目は」ポップが真剣な面持ちで。「世界と世界を結ぶこと!」
「熱い使命だぜ!」フレアが力強く。
「理論を超えた可能性を!」リーフが真剣に。
「優雅に、そして確実に」ルナが決意を込めて。
「皆さんと共に」ミストが静かに。
創造神の意思が、さらなる試練を示す。
『汝らに託そう』
『世界を繋ぐ者としての』
『究極の使命を』
魔力の海の中心で、新たな光が生まれようとしていた。
それは、誰も見たことのない可能性への扉。
(続く)




