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第15話 『反撃の狼煙』

「こちらの証拠品が全てです」


魔法省の調査官の前で、翔太は収集した証拠を提示していた。通りの妨害、倉庫への侵入、冒険者の雇用に関する記録。そして...


「これは...」調査官が目を見開く。


「はい。商人ギルド幹部からの直接の指示書です」


「どうやって入手したの?」


「あのですね」ポップが得意げに。「僕たち、小さいから隠れるの得意なんだよ!」


「理論的に解説させていただきますと」リーフが跳ねながら。「スライムの体積可変性を利用することで、通常では到達不可能な場所にも...」


「うるさいわね」ルナが溜め息。「でも、今回は良い仕事したわ」


「私は見張りを担当しました」ミストが控えめに。


その時、予期せぬ来訪者が現れる。


「おや、こんなところで何を?」


商人ギルドの監査官が入ってくる。以前から彼らを監視していた男だ。


「監査官殿」調査官が立ち上がる。「ちょうどよろしい」


「え?」


「あなたの署名入りの文書も、ここにありましたので」


監査官の顔が青ざめる。


「熱い証拠だぜ!」フレアが思わず声を上げる。


しかし、その時。


「まあ、面白い展開ね」


優雅な声が響く。メリッサ・ヴァンドールが、静かに入室してきた。


「副総裁!」監査官が助けを求めるように。


「黙りなさい」メリッサは冷たく言い放つ。「証拠は十分すぎるほどね」


場の空気が凍る。


「覚えていますか?」メリッサが翔太に向き直る。「あなたたちを試すと言ったこと」


「ショウタさん...」フィリアが心配そうに。


しかし翔太は、静かに微笑んだ。


「これが私たちの答えです」


「そう」メリッサも微笑む。「見事、合格ね」


「え?」全員が驚きの声を上げる。


「商人ギルドの独占は、ここまで」メリッサが宣言する。「これからは、正当な競争の時代よ」


「副総裁!そんな!」


「黙りなさい」メリッサの声が厳しくなる。「時代は変わるの。それに...」


彼女はスライムたちを見つめた。


「彼らの方が、はるかに顧客の心をつかんでいたようですもの」


「勝った...のかな?」ポップが不思議そうに首をかしげる。


「いいえ」翔太が答える。「これは終わりじゃない。新しい始まりだ」


「そうね」フィリアが頷く。「これからが、本当の挑戦」


メリッサは去り際、最後の言葉を残した。


「首都で、お待ちしていますわ」


事務所に戻った一同は、しばらく言葉を失っていた。そして...。


「よーし!」ポップが跳ねる。「もっともっと頑張るよ!」


「熱いぜ!」

「理論値も更新します!」

「頑張りましょう」

「皆さんと共に」


翔太は、仲間たちの様子を見つめていた。

商人ギルドの独占は終わる。でも、これは通過点に過ぎない。


「首都で」フィリアが静かに言う。「私たちの本当の物語が、始まるんですね」


新しい風は、確実に吹き始めていた。


(続く)

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