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マギアクエスト!  作者: 友坂 悠
マギアクエスト!

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心の奥底に潜って。

 自分の心の奥底にずずッと潜っていく感覚。

 真っ白な空間。泡の中のようなそんな感触。

 あれ?

 これって何か覚えがあるような。

 向こうの端に光の壁のようなものがある。

 あれがあたしの心の境目?


 ここがあたしのレイス

 それがなんとなくわかる。

 底には果てが見えるのに、上をみると無限に広がるその白い空間に、あたしは酔った。


 三半規管がぐるぐるまわる。

 そんな真っ白な空間の中で、両手を頑張って伸ばして。


 ああ、あそこ。

 あれが出口、ゲート。

 あそこからマナを放出。

 っていうかマナってなに?

 はう。

 この空間そのもの。

 この白い空気みたいな物。

 これがマナ?


 頭の中がぐるぐると回って意識がはっきりとしないまま。

 あたしはもがいて。

 両手をそのゲートから外に出した。




 ブワッと体から何かが出ていく感覚がしたところで、あたしはそこに言葉を乗せてみる。

「アイスキューブ!」

 かざした右手の掌に氷の粒が集まる。

「シュート!!」

 弾丸のように放たれたそれは、目の前にあった林の入り口の樹々をなぎ倒す!


 あは。

 使えるじゃない。魔法。


 なんの魔法を使うか迷って咄嗟に氷魔法にしたのはそれが多分一番周囲に被害が出ないだろうからで。

 多分、あたしが得意な炎の魔法でも風の魔法でも使えるだろうという感覚はあった。


 コマンドが出ない分、頭に言葉を思い描くことでちゃんと魔法は発動できた。

 そこはそれ、無意識に発動しちゃっても困るしちゃんと意識の塊を具現化する意味でも、言葉として認識した上で発動するっていうのは理に適ってるかもしれなかったけど。


 でも。

 あれれ?

 あたしの魔力特性値はゼロだって言ってたよね?

 それにしては今の魔法の威力、一番レベルの低い魔法だったはずなのにかなりの広範囲の樹々が弾け飛んでることない?


 これはまさか。


 リリース版で実装されなかったほどのチート性能を誇る天神族の魔力特性値はデフォルトで無限大だった。

 要は制限が無いってこと。

 あたしのこのマキナのアバターがゲームそのままの性能を誇っているとしたら?


 ああ。そうだよ。

 あの石板タブレットではあたしの特性値は測れなかったんだ!


 それなら納得がいく。


 この世界。

(めんどうだからもうこの世界のこともマギアクエストの世界って呼ぶね?)

 このマギアクエストの世界においてあたしの能力は常識外なんだ。

 リリース版で実装された能力値を基準にしたら、マキナは規格外だもの。


 はうう。

 やっぱり、やっぱり、あたしのステイタスったらめちゃチート!?

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