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2話

「それで私と真夜はこれからどうすればいいの?」


 私がお姉ちゃんにそう質問すると、お姉ちゃんはまるでその言葉を待ってました!って感じににんまりした顔をした。


「実は二人ともこの転移の過程で神になってるの」


「「え?」」


 私と真夜はついに信じられない言葉に呆然とするけど、お姉ちゃんはお構いなしに続ける。


「二人は物作りとかを司ってる技神だから神の中の位は私を除いて一番上だよ。物作りって言っても、子供が石を重ねたり削ったりしただけのものからお城の建築まで幅広く『物作り』だからね!」


「幅広すぎない?じゃなくて、何で私たち神になってるの?!」


「神じゃないとこの空間に居られないからね、仕方ない仕方ない!」


「それなら仕方ない…のかな?」


「そんなことより、二人とも相変わらずそっくりだね!っていうかあの頃とあんまり変わってないね!!」


 話を逸らされた感じがするけど、気にしないでおこう。


「そうなんだよね。4年前から身長が止まっちゃって…」


 私と真夜は容姿が、違う所を探す方が難しいぐらい似ている。みんなにぱっと見で見分け易くするために前髪を私は左に、真夜は右に流している。

 

 身長も13歳で止まって140cmぐらい。お姉ちゃんが行方不明になったのが4年前ぐらいだから変わってないように見えるのも当然だ。ついでに胸も小さい。

 でも、真夜と他は似てるのに胸の大きさだけ極端に違うよりはマシだ。


「二人には、魔法はないけど剣と魔物はある世界で過ごしてもらうつもりだけど、その世界だと文明もあまり栄えてないし、危険に感じてきたよ…」


「え、魔物がいるなら普通に危険じゃないの?」


「魔物はこちらから攻撃するまで、神聖な神を本能的に理解して攻撃してこないから安全なの。それに神だと魔法は使えるし。それよりも普通の人とかの方が危険な感じしてきたの」


 うーん…。できるだけお姉ちゃんに心配はかけさせたくないけど、剣と魔物の世界には興味があるなぁ…。真夜も目を輝かせていたけど今はガックリしてるし。

 そうだ!


「強い魔物しかいない場所で暮らせばいいんじゃない?魔物は襲ってこないし、その世界の人はたどり着けない場所!」


「二人がいいのなら、そういう場所に転移するよ?」


「私はいいよ!真夜は」


「大丈夫!!」


「「わお、食い気味」」


 私とお姉ちゃんの言葉に真夜がハッとして、恥ずかしそうに俯く。


「そういえば、お姉ちゃんは一緒にこないの?また一緒に過ごせるようになると思ってたけど…」


「私は最高神だから色々とすることがあるしね。二人が楽しそうに過ごすのをここから見てるだけで満足なの」


「うーん…」


「それに私は百合百合するより見る方が好きだからね」


「何か言った?」


「いや、何も?」


 何か聞こえた気がするけど気のせいかな…


「じゃあ名残惜しいけどそろそろ転移するね?」


「分かった!」


「はいっ!」


 お姉ちゃんのその掛け声と共に、私の意識がだんだんと薄れていくのを感じた。


「その世界に住んでる他の神は確か、戦神と農神がいたと思うから、生活が安定したら会ってみるのも良いかもね」


 そんなお姉ちゃんの最後の言葉を聞き終えると、完全に意識が途切れた。



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