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3話

今回は、一日遅れてしまいました。

ほんっとうにすみません!

「では、冒険者について説明しますね」


「はい。お願いします」


「まず、冒険者には下から順にG、F、E、D、C、B、A、S、SS、SSSとなっています。冒険者の皆さんにはあちらの掲示板に貼られている依頼から、自分のランクと同じかそれ以下の依頼を選んで受けてもらいます。ただ、自分のランクより同じか上の人とパーティーを組んだ場合に限り、一つ上のランクの依頼を受けることが出来ます。また、依頼には指名依頼というがありますがCランク以上でないと殆どありません。ですが、女性や何歳以下か、教養されているのかなどで受けれないものもあるので注意して下さい。あ、あと、依頼を選んで決まったら私のところに持ってきてください。依頼の採った素材などを私が確認したらその場で報酬が渡されます。何か分からないことはありますが?」


「い、いえ......大丈夫です。ありがとうございます」



私は、メルさんの説明の早さに驚き、それでも何とか全文を聞き取った。それにしても早すぎる。


まさか、今の長文を暗記しているのだろうか......?


と、そんなことを考えているとメルさんが私に銅色のプレートを渡してきた。



「これがティーナさんのギルドカードです。常に持ち歩くようにしてください」


「はい。ありがとうございます」



渡されたそのギルドカードにはティーナという名前と先程適当に言った十七歳という年齢、そして職業の欄に魔導士という言葉があった。きっとこれは、先程魔法が使えると言ったからだろう。また下には最低ランクのGランクという言葉も書いてある。



「あと、これを」



そう言って差し出してきたのは袋と短剣だった。



「えっと、これは?」


「冒険者の方に給付しているものです。あなたは魔導士ですから使わないかも知れませんが、一応です。あとこちらの袋には魔法が付与してあって見た目はあまり入らなそうですが実際には小さな家一軒分ほど入ります」


「へぇ、便利ですね」


「ですが最初だけです。もしそれが今後、破損、または紛失した場合はギルドカードも含めてお金が掛かりますのでご注意ください」


「分かりました。えっと、あの、早速依頼を受けたいんですけど、早く終わるような簡単な依頼はないですか?」



私はお金を一切持っていない。今日中に少しでも稼がなければ、今夜は夕食抜きで野宿になってしまうのだ。それだけは、どうしても避けたいと思っていた。



「そうですね。最初ですし、時間的にもマチル草の薬草採取の依頼がいいと思いますよ。見た目は葉が薄緑色で小さな白い花がついています。最近何故か魔物が増えているせいで怪我をする人が増えて需要が高くなっているんです。森も街の入り口から北に三十分ほど歩けば着くのでいいと思いますよ」


「ありがとうございます。私、その依頼にします」


「あ、あと、忘れていましたがもし魔物と遭遇して、倒した場合は素材を買い取ることができるのでここへ持ってきてください」


「はい。それじゃあ、行ってきますね」


「ちゃんと、帰ってきてくださいね。いくら冒険者が自己責任でいつ死ぬか分からないといっても、知っている人がどんどん死んでいってしまうのは見ていてとても辛いですから」



そう言って、メルは悲しそうな笑みを浮かべた。



「......肝に銘じます」



そう言い残して、私はギルドを後にした。









* * * * *









街を出て言われた通り北に三十分ほど歩くと森が見えてきた。どうやら、私がいた森とは違うようだ。

森の入り口につき、その少し入った辺りで目当てのマチル草を探していたがあまり多くは見つからなかった。これでは、今日の夕食と寝泊まりが危ういと思いそこで私は思いついた。魔法を使えば良いのだ。記憶はないが魔法を使う感覚は覚えている。先程髪の色を変えた魔法もなんとなくやってみたらできたから、今回もできるはずだ。


私は、体の中の魔力と思われるものを薄く広げていきマチル草を探した。森の中のどこに何がいて何があるのかが手にとるように分かる。まだ全力ではないがその範囲は軽くこの森全てを覆っている。


マチル草は見つかったが、ここら辺にはあまりないようだ。だがここから四時間ほど歩いたところにマチル草が沢山あることがわかった。少し遠いが魔法を使えばすぐだし、夕食と寝泊まりがかかっているので、身体に強くなーれと念じ身体に魔力を纏わせた。


すると、予想通り身体が羽のように軽くなり、私はマチル草のあるところまで走った。


途中で何回も魔物を見たが魔法で全てわかっているので、戦うこともなく通り過ぎ、四時間の距離を三十分で走り抜けた。




ありがとうございます♪

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