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13話

翌日、私たち蒼天の銀は新しい依頼を受けるためにギルドに来ていた。



「うーん、どの依頼がいいかなぁ?」


「そうだな、こないだ危険な目にあったばっかだし、ランクの高い魔物の討伐とかは遠慮したいが......」


「そうだね。ティーナが入ってから初めての依頼だしね」



ちなみにみんなのランクは、私がA、ディルがS、アルカナがA、フレインがAとなっている。全体的にはAランクが多いが、総合してSランクと同等以上の戦力があるのでSランクパーティーということになっている。


SSランクの冒険者は世界に五人しかいないらしい。そして最高のSSSランクは、過去に一人居ただけらしい。



「おっ!この依頼なんてどうだ?南の森の調査だとよ。ランクはBだし報酬もギルドからの依頼だから高い。それにフレインがいるからちょうどいいんじゃないか?」


「いいと思うよ」


「私も!」


「私もいいと思います!」


「じゃあ決まりだな!」


フレインがいるからということを少し疑問に思ったが、私は三人の嬉しそうな顔にそんなことはすぐに忘れてしまっていた。


そうして、依頼の書かれた紙を受付へ持っていき、その後少し買い出しをしてから依頼の南の森の調査へと向かった。


因みに買い出しの理由を聞いてみると、万が一何かがおきその時に食料も何もないんじゃ困るからだそうだ。


幸いここには異空間の魔法を使える私がいるので、買ったものは全て異空間に入れておいた。



「.........やっぱりあの時のは見間違いじゃなかったんだな。魔法を無詠唱で使うなんてお伽話みたいだ」


「あっ......」



そこまで言われて私は思い出した。フィロルさんに言われた無詠唱で魔法は使えないということを。



「まあ、万が一の時とかはいいけれど、あまり人前ではやらないほうがいいかもね。よくない輩に狙われるかも知れないし......」


「すみません......。気をつけます」


「あぁ、落ち込まないで!無詠唱ってそれだけすごいことなんだから!誇りに思っていいんだよ!」


「ありがとうございます」



フレインに無駄な気を使わせてしまったなとティーナは少ししゅんとした。


そこでティーナは先ほど思ったことを聞いてみることにした。



「あの、南の森の調査にフレインがいるからちょうどいいというのはどういう意味ですか?」



私が正直に疑問を口にするとフレインは快く答えてくれた。



「ああ、僕は見た目じゃ分かりにくいけどエルフと人間のハーフなんだ。だから、普通の人間と違って精霊が見えるんだよ。南の森は精霊の森と言われていて、精霊がとても多くいる不思議な森なんだ。依頼の内容は異変がないか見に行くだけだけどね」





そこで一つティーナは不思議に思った。

人間と違って精霊が見えるということはつまり、人間には見えないということだろうか?



「あの、私にも精霊が見えているんですけど......」



私がそういうと、フレインは少し目を見開いたものの、そのうちすぐに納得したような顔をしていった。


「なるほど、確かにティーナなら見えるだろうね。人間、というより魔力が少ない人といったほうがいいかな。エルフは特に風魔法が得意で魔力量が多い種族なんだ。だから、エルフはみんな精霊が見えるんだ。だけど人間は少ない人が多いからね。でも魔力量が多い人なら多少は見ることが出来るんだよ」



きっとティーナは魔力量が多いから見ることが出来るんだね、とフレインは微笑んだ。



「なるほどありがとうございます。......あの、例えばなんですけど精霊と話すことが出来る人っているんですか?」



私はもしかしたら自分が知らないだけで、自分以外にも精霊と話すことが出来る人がいるのではないかという望みをかけて聞いてみた。



「精霊と話せる人......か。僕が知る限りではいないかな。お伽話の女神様ならできたかも知れないけど、実際本当かどうかも分からない話だしね。でも、確かに精霊と話すというのには憧れるね」



ますます謎が深まるばかりだ。私は一体なんなんだろうか。いつか、記憶が戻るのだろうか。


そんなことを考えているうちにどうやら目的の南の森は着いたようだ。せっかくのみんなとの初依頼なのだからこんな気分でいてはいけないと、ティーナは身を引き締めた。

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