表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法遣いローテアウゼンのキセキ  作者: 福山 晃
第三章 コリーンのイセッタ婆さん
54/305

エミリアとペンドラゴンの亡霊③

 ぎりぎりを掠めていった閃光にすくみあがったオスカーは恐る恐る後ろを振り返り、空中を転がり落ちるホルニッセを見て自分がエミリアに助けられたことを知った。

 オスカーは引きつりながらエミリアに手を振った。

「もうアイツを怒らせるようなことはやめよう……」


 わたしはオスカーとエルマの無事を確認すると再び高度を上げて詠唱を重ねておいた。

 戦況を観察してみると上に上がってくるホルニッセの数は随分減ってきた。問題は巣がどこにあるかだ。

 やはり上からでは木立の下にある巣は見ることが出来ない。となると茂った枝葉の中を飛んで探るしか無いかな。それが出来るのはこの中ではわたしだけだろうな。

 わたしはオスカーに近付いた。ついでに纏わりつくホルニッセを三匹叩き落とす。

「オスカー! 木の下に潜って巣を探してくる」

「なっ! 大丈夫かよ」

「やってみる、見つけたら赤い煙弾打ち上げるから」

「無理すんなよ」

「わかった」

 オスカーは皆に合図をして叫んだ。

「みんな! エミリアを援護する」

 わたしは鞄から発射筒を取り出して赤い煙弾を装填してベルトに差した。

「じゃ、行ってくる」

 わたしは一気に加速して高度を下げる。

 覆い茂った枝葉の隙間を探すが見つからない。不意に下から襲いかかるホルニッセに電撃を浴びせ旋回してみんなの方に向かって下を指差した。

 枝葉を払って欲しいんだけど伝わるかなあ。

 するとヴァルターが両手を頭上にかざすのが見えた。よし、伝わったみたいだ。

 わたしは少し離れて旋回しながら魔法の発動を待った。

 ヴァルターが両手を振り下ろすと人間が何人か通れるくらいの範囲の枝葉から煙が上がり始めた。やがて発火すると今度は爆発するように枝葉が吹き飛んだ。

 よし突入だ、ヴァルターに手を振ってから、くるりと宙返りするように向きを変えてヴァルターの開けてくれた穴に飛び込んだ。

 茂った枝葉を抜けると下には太い幹が立ち並んでいたが思ったよりは広くて飛びやすそうだ。地表すれすれをとりあえずホルニッセのたくさん見える方へ飛んでみることにした。

 向こうから五匹がわたしを狙って幹を縫って飛んでくる。

 あれを……一度に……

「ブリツリヒト!」

 五条の閃光が奔り五匹のホルニッセに電撃が命中する。

「やった! 出来た!!」

 思わず振り返った隙に正面から飛び掛かってくる。わたしはホウキの柄を掴んで引き上げてそのままホウキごとホルニッセの頭に両足で蹴りをかます。すぐさま放たれる毒針は体を捻ってかわし左手から直接電撃を撃ちこんでやるとホルニッセは失神して落ちていく。

「うわ、また触っちゃった」

 エミリアは木立の隙間を縫いながら電撃を放ちホルニッセを次々と落としていく。

 エミリアが電撃を放つたびに枝葉の下から青白い閃光と空気を切り裂く轟音が響く。

 上空からエミリアを援護しようとオスカーたちは電撃の閃光をエミリアの所在の手掛かりと追っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ