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魔法遣いローテアウゼンのキセキ  作者: 福山 晃
最終章 エピローグ
287/305

師弟の再会③

 なんにせよケルナの一言に俺は随分と救われた気がした。


 きっと父親と会う時にもケルナの言葉を思い出すだろう。


「ところで何故エミリアがここにいるのか俺は理解出来ないのだが?」


 エミリアはきょとんと俺を見た。


「学校……卒業したから?」


「……は?」


 エミリアは笑った。


「あはは……それじゃあ分からないですよね? 卒業したんです学校。首席で、って言いたいところですけどヴァルターには負けちゃって……で、まあ今は家に帰る途中なんですけどお土産にスツーカの木綿製品を買おうと思ってこの町に寄ったんです。そしたら門のところでケルナに呼び止められて……」


 エミリアはケルナをじっと見た。


「ケルナったら初対面なのに、もしかして命の恩人ではありませんか? だって……」


 エミリアはそう言って笑った。


「でね、わたしも驚いたから話を聞いてたらもの凄い意気投合しちゃって……ていう感じです」


「そういうことがあったのか……命の恩人ていうのはあの時の魔法使いのことか?」


 ケルナは何度も頷いた。


「ユハも見たんだろう?」


「見たんですが……顔はもう本人かってくらい似てるんですがねえ……」


「何か違うところが?」


「剣の腕が比較にはならねえです」


「剣の腕かあ……」


 エミリアを見ると上目使いで俺を見ていた。


「でも凄くないですか? 顔は私に似てて私と同じ雷術魔法使いでヒノモトの剣を腰に提げてるってそれ絶対私ですよね」


「ほう、ヒノモトの剣が手に入ったのか?」


 エミリアは首を横に振った。


「うちの商会の人に頼んで探してもらったんですけど駄目でした。でも調べたら資料は見つかったので似たような感じで作って貰いました……あ、見てもらってもいいですか?」


 俺が返事をするより先に飛び出していった。そしてすぐに走って戻ってきた。


「これです」


 机の上に置かれた剣は鞘に納められた状態ではよく分からないが反りはつけられているようだ。


 俺は剣を手に取り抜いてみた。


「刃渡はまあ……こんなものか、反りが緩いな。だが刃紋が無いのはいかんな、これではすぐに折れるか曲がってしまうのではないか」


 エミリアはがっかりと肩を落とした。


「はああ、やっぱりだめかあ」


 剣を納めエミリアに返す。


「タケゾーさんの見せてもらえますか」


「これか? いいぞ」


 ロッタに貰った剣を開帳して見せるとユハまで見入ってきた。


「何これ凄い……ほんのり光ってるし……ちょっとこれ魔力が出てない?」


「そうか?」


「何これータケゾーさんずるいですよ」


「ははは、これはロッタに……」


「ローテアウゼン先生が作ったんですかっ」


 エミリアが叫んだ。


「あっ……ああ……そう……だな」


 さすがにこれがロッタの分身だとは言えなかった。


「タケゾーさん、今日泊まっていくでしょ?」


「えっ?」


 さすがに泊めてもらうのはしのびない。


「ケルナいいよね?」


 エミリアに問われるとケルナはすぐに快諾した。


「もう遅いですから泊まっていってください」


「そうだ、遠慮なんかいらねえよ」


 夫婦から許されたので甘えることにする。


「決まりね、タケゾーさん明日からまた剣の稽古お願いします」


 こうして何故かまたエミリアに剣を教えることになった。

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