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魔法遣いローテアウゼンのキセキ  作者: 福山 晃
第四章 決戦! スツーカ砦
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戦の後⑧

 ロッタはまずフランメの襟もとから服の留め具を外して広げ、胸元を露わにした。

 ロッタはその胸に左手をそっと押し当てる。そのままでしばらくするとロッタの手は胸の中へ呑み込まれていった。


「なっ!」


 俺は思わず頓狂な声をあげてしまったが、何が行われているのか理解出来ず隣のスケベを見るとなんとも嬉しそうに刮目している。ワサロとラバは両手を口許にあてて、デュネセイスは唇を固く結んでやはり刮目している。

 彼女たちを見る限りロッタには害のないことだと理解でき、俺はとりあえず安心した。


「や……やめて……それだけは……それだけは……」


 フランメはそう訴えながら泣いていた。


 ロッタは無言のままフランメの胸に腕を突っ込んでいる。

 俺からはロッタの手首から先はフランメの胸の中に埋まっているように見えている。いったいどうなっているのか理解不能だ。


 ロッタがゆっくりと腕を引き抜き始めるとフランメはもの凄い悲鳴を上げた。顔は歪み断末魔と聞き紛うような悲鳴が続く。フラームは隣でその様子を怯えて見ている。


 水の焼ける音とともに白煙に包まれながらロッタの手が引き抜かれると、黄色く赤く輝くものが握られていた。


「……おお…………」


 とスケベと他の魔法使いも声を漏らす。


 ロッタが手の平を上に向けゆっくりと指を開くと、その輝いていたものは四散していった。


「な……なんだ今のは……?」


 俺はスケベに聞いてみた。

 スケベは興奮した様子で答える。


「炎の……精霊ですよ……私も初めて見ましたが……」


 なんと精霊を魔法使いの体内から引きずり出したというのか。

 フランメはどさりとその場に倒れてしまう。意識はあるようだが倒れたままで動かない。


「さて……次はお前じゃ」


 ロッタはそう言うとフラームの襟元から服をはだけさせてフランメの時と同じように左手をあてた。


「いやあぁぁぁっ、やめてっ……やめてえっ…………!!」


 フラームは泣き叫んで懇願するがロッタはまるで構う様子もなく淡々と続ける。泣き叫ぶフラームの悲鳴が響く中、ロッタはフラームの体内からも精霊を引きずり出して放した。


 精霊を抜かれたフラームもその場に息を荒げて倒れてしまった。


 ロッタはくるりと背を向け


「話が出来る程度まで休ませてやるが良い」


 そう言うと街の重鎮が集う机へと歩いていった。

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