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魔法遣いローテアウゼンのキセキ  作者: 福山 晃
第四章 決戦! スツーカ砦
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戦の後③

 炎術使いの二人を倒した。自警団たちから歓声が沸く。

 土塁をよじ登ってくる木人形と戦っていたワサロやラバ、デュネセイスたちもここから攻勢に出る。

 炎術使いからの攻撃が無くなったことで自警団たちも積極的に戦えるようになった。マンソンが猛々しく指示を飛ばす。


 あとは炎術使いの後ろにいた二人の魔法使いと姿を消した男の魔法使いが相手というわけだ。


「ロッタよ、どうする? 西門へ行くか?」


 俺の問いにロッタは答える。


「そうじゃの、じゃがまずはマンソン殿に聞いてみんとな」


 たしかに勝手に動くわけにはいかん。俺はマンソン殿に西門の状況を聞いてみた。


「あの落雷について確認してくるように伝令を走らせましたがまだ戻ってきません。今しばらく待ってください」


 マンソンはそう言って遠くに見える二人の魔法使いを見た。


「まずはあの二人を攻略しましょう」


 そう言うマンソンにロッタが進言する。


「マンソン殿、すまぬが炎術使いの身柄を確保させてもろうても良いじゃろうか?」


 マンソンは頷いた。


「構いませんがあれでは生きておるかどうか……」


 マンソンの返答にロッタは頭を下げて礼をし、少し笑った。


「精霊を飲んだ魔法使いがあれくらいでは死にはせませぬ。それではうちのタケゾウにやらせますゆえ」


 ロッタは俺を見ると頷いた。


「タケゾウよ、あの二人を儂の前に連れてきてくれ。殺してはいかんぞ」


 久しぶりに聞いたな。もちろんお安い御用だ、俺は剣を掴んでこう答える。


「任せてくれ」


 俺は土塁の上から木人形どもを蹴散らして土塁の下へと下りた。

 下りるとすぐに手近で群がってるやつらが俺に襲いかかってくる。それを剣でばっさばっさと斬り伏せていく。

 まったくキリが無いがこうやってあの炎術使いが落っこちた所まで進んでいくしかない。


「木人形ども、魔法使いを連れて帰ってやしねえだろうな」


 ふと遠雷の音を聞いたような気がした瞬間、凄まじい音と閃光に目がくらむ。

 次の瞬間、俺が目にしたのは丸焦げになって転がる木人形(こっぱ)どもの骸だった。


「……なんだよ……こりゃあ」

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