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魔獣師…父になる

『解』

シリウスは腕の中に幼子に魔術解除の魔術を掛ける


『だぁ……れぇ……?』

シリウスが安眠魔術を解除すると目を覚ました幼子

不安なのか怖いのか困惑の表情で紫かかった黒い大きな瞳には涙をためプルプルと震えている


『シリウスだ!!』

とっても良い

笑顔で答えるシリウス


((((イヤイヤイヤ……そう言う事じゃ無いからぁ〜))))

ノアとシリウスの会話中、空気と化していた人々の心が一つになった


そう!! シリウスさん!! 魔獣とのコミュニケーションはとっても上手なのに…

幼子とのコミュニケーションもシリウスクオリティー


『しーうしゅ?……』

一生懸命、シリウスを見つめながらも絶賛プルプル中の幼子



『うん……シリウスが言いにくいなら……父ちゃんでも良いぞ』

こちらとて絶賛シリウスクオリティー中のシリウスさん


((((だから……違う!!!))))

こちらも未だ心は一つ


『とーたん?』

びっくり顔の幼子


『そうだ!! 今日からお前は俺の息子だからな!!』

当然な事の様に応えるシリウス


『むちゅこ……』

幼子の表情に困惑、恐れの他に哀しみと歓喜の感情が入り混じる


『そうだ!! 俺が父ちゃんで、コイツが兄ちゃんのルゥだ!!』

横にいるルゥの頭を撫でながら幼子に紹介する


『るーにぃたん!!』

何故か急にテンションを上げ嬉しそうになる幼子


((((白狼……兄認定……良いのか……?))))


『にぃたん!! おいちーのくれて……ねんねしゃせてくれたの!!』

キラキラな瞳でルゥ見つめる幼子


『ガァウ』

挨拶代りとばかりにひと鳴きするルゥ


『何だ!! お前が安眠魔術、掛けたのか ?』

ルゥに視線を向けるシリウス


『ガァウ』


『結界もか?』


『ガゥゥ』


『結界は違うのか……おいちーのって何だ?』


『ガルルゥガル……ガル……ガルル……ガゥガゥゥ……ガルル』


『何だ、腹減って泣いてたのかー!! で果実を取ってきてやったと……』

ルゥと普通に会話するシリウス、これは別にシリウスが変人だから会話出来ている訳では無い。ルゥとシリウスが魂の契約を結んでいるからだ


『ところで、お前……名前は?』

シリウスが幼子に問いかける

『にゃまえ……』

当たり前に直ぐに答えられる様な質問に考え込む幼子


『何だ!? 名前だ名前!! 何て呼ばれてた?』


『えちょ……いみぎょと……くじゅと……ごみ……むじゃめしぐりゃい……えっと……』


『もういい……』

まだまだ、続け様とする幼子にストップをかけるシリウス


『忌み子に屑に塵に無駄飯食い……攻め込んでやろうか……ハーデス貴族……』

小さく呟くシリウスの言葉に


((((辞めて〜)))

シリウスの実力を知る者達は震え上がった

[魂の契約]

魂を掛けた契約

魂の契約すると互いに魂レベルでの繋がる事ができる。

人語を話さない魔獣とも意思疎通ができ、離れた場所に居ても互いの状態が感じとれ、互いに召喚しあえる。

魔力、魔術、属性…などなど…色々なものが魂レベルで共有される


ただし、寿命も共有される


どちらかが死ぬと契約したもう片方も死ぬ事になる

魔獣は総じて人間より寿命が長く強いものが多い為、人間とも魂の契約は極めて少ない


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