魔獣師……空を飛ぶ
『しゅごい!!しゅごい!!』
高さに怯える事も無く、空から見る景色に大興奮のクラウスにセイは過保護なほどに、魔術を展開して、ガードしている。結界に落下防止や風圧を防ぐもの、温度調整までつけ、終いには魔術で作ったロープまでクラウスの腰き巻き付ける有様……
(儂も一緒なのじゃがな……コヤツがこんなに過保護になるとは……)
ファビウスは自分の相棒の過保護ぶりに内心、笑いを堪えていた。
セイはいわばグレイ家の魔獣達のボス的存在、草食、肉食問わず曲者揃いのグレイ家の魔獣達から本能的に時には力の差を見せつけて一目置かれている(※ルゥなどセイに凹まされた肉食系魔獣多数)
誇り高きクールな兄貴分
それは人間に対しても同じで信用、信頼があるグレイ家の人間にすら基本的クールな塩対応
そんな、普段と違う相棒にファビウスは内心、かなり面白がっていた
『ハシャギ過ぎて落ちるなよ』
『クーちゃん楽しい?』
ルゥに乗ったシリウスとライリーに乗ったメリンダが横に来る
『とーたん! ばーたん! しゅごいのー!!』
身体を揺らしながら全身で楽しさを表現するクラウスに大人達の笑いが漏れる
『クーちゃん見える?ウチの魔獣達!!』
『たくしゃん!! たのちちょー!!』
上空から見ると広い領地に色々な地形が作られ、そこを好む魔獣達が伸び伸びと過ごす姿が見える
『ふぁー!! あいちゃいです!! 』
伸び伸びした魔獣達を見てクラウスが感想を漏らせば
『いずれ、紹介してやるから』
『沢山いるから少しずつ会いに行きましょ!!』
『そうじゃよ!! ここに居る全てがもうクラウスの家族になったんじゃ!! ちゃんと挨拶さなな!!』
大人達の答えに
『みんにゃ!! ぼくのかじょくー!!』
嬉しそうに両手を上げるシリウス
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それから、一通り無駄に広い領内を飛んで屋敷に戻る頃にはクラウスはうつらうつらし始めていた
『とーたん……だっこちて……』
ファビウスの腕に抱かれながらもシリウスに両手を広げ、シリウスに抱っこをねだり抱き上げて貰う
『あらあら!!お眠さんはお父さんがいいのね!!』
『じーちゃんは振られしまったわい!!』
『ハシャギ過ぎたか』
シリウスの胸にグリグリと顔をこするクラウスと直ぐに寝息たて寝てしまう
今日だけは、怖い記憶を思い出さない様に嬉しい思い、楽しい思いをクラウスにさせてやりたっか。
少しづつ、クラウスに負担にならない様、回復魔術を掛けいたてが、ハシャギ過ぎて疲れさせてしまった。
少し反省するシリウスだった




