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魔獣師…幸せを感じる

『ほれほれ……じーちゃんににも可愛い顔を見せておくれ』』

メリンダの抱かれるクラウスにファビウスも近づく


『じーたん!!』

ファビウスの登場はクラウスの心のザワザワを吹っ飛ばす


『ガゥ!!』

ルゥとは違う獣の鳴き声にクラウスは鳴き声のする方に目をやる


『ちろい……とらしゃん!!』

そこには大きな白虎が座っていた


『そうだ!!紹介しておらんかったな!! コイツはじーちゃんの相棒のセイじゃよ!!』



『ばーたん…おろちて』

メリンダに床に下ろして貰うとトテトテとセイに近付き

『せーたん!!』っと言ってセイの首に抱きつく



(((((間違い無く……グレイ家のお子様だ……!!))))

この様子を見ていた使用人達は、ファビウスから事の経緯を聞いていたので血の繋がりが無いのは分かっていた、初対面の魔獣に抱きつく姿に血以上にグレイ家らしさを感じた


『ガゥ』

セイもクラウスの頬をひと舐めするとクラウスの頬に頬擦りしている


『ガゥゥ〜』

若干、腰が引け気味のルゥが一人と一匹に近づく



ちなみに、セイとルゥの関係だが、今でこそ同じ位の大きさであるが、ルゥがグレイ家に来た時には既に、セイは立派な大人で、人間には教える事の難し魔獣としての……獣としてアレやコレをルゥに教えてやったのがセイである。

正直、ルゥはセイにだけは頭が上がらない、今でも本気で吠えられると条件反射的に腹を見せてしまう。



『ガゥ!!』

セイがルゥに向け強めに鳴くと

『ガゥ…』

ルゥが伏せる




『シーちゃん、セイとルゥはどうしたの?』

メリンダがシリウスにセイとルゥ状況を聞くとシリウスが


『ルゥがクラウスの兄の座をセイに奪われかねないと危惧して、頑張って自分が兄だとアピールしたが、セイに俺はお前の兄だ言われ撃沈した』



『それより、クーちゃん!! オヤツにしましょう!!美味しの色々用意したのよ!!』

セイとルゥが若干張り合いながらスリスリ、キャッキャしているクラウスを抱き上げる



『おいちーの?』

メリンダの言葉に今度は瞳を輝かす






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



リビングへ移動する一同


すると、ローテブルには三段のケーキスタンドに一口サイズのケーキやスコーン、サンドイッチ、別の皿には色々な果実の盛り合わせが用意させている。


『ほぉわー』

クラウスは用意させたオヤツに興奮する。シリウスが執事から渡されたお絞りで手を拭いてやる。


『ちゃべていーの?』

キラキラ、ワクワクの顔でメリンダを見る


『どーぞ!!』

あまりの、クラウスのキラキラ、ワクワク顔に笑いを吹き出しつつ応えるメリンダ


『いたーきまちゅ』



『クラ……』

『良いから!! マナーはいずれ教えれば良いの!! 今は食べる楽しさ、嬉しさを存分に楽しむの!!』

手掴みで取ろうとする、クラウスを止めようとするシリウスを止めるメリンダ


小さなケーキを口いっぱい頬張るクラウス


『おいちー』

口の周りにクリームを付けながら幸せそうなクラウス


『お飲み物はミルクをご用意しました』

執事がストロー刺したグラスをクラウスのまえに置く


『うー』

ケーキを頬張りつつ執事を不思議そうに見上げるシリウス


『初めましてクラウス坊っちゃま、執事のセバスチャンと申します。セバスとお呼び下さい』

初老の男性が胸に手を当てクラウスに挨拶する


『しぇばしゅたん?』


『さんなど、お付けにならないでセバスでよろしいのですよ』


『しぇばしゅ?』


『はい! 』


『ほら!! クラウス口の周りすごいぞ!!』

シリウスが口の周りを拭いてやる



『あのにぇ!!あのにぇ!! とーたん!! おいちーの!!』


ケーキに大興奮のシリウス


『そっか!!』

そんな、クラウスの様子にシリウスも幸せな気持ちになり釣られて笑顔になる





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