第2話 冒険者登録
少年期
第2話 幼馴染と冒険者登録
今日の俺はウキウキだ!
とうとう10才の誕生日が来たのだ。
酒場兼レストランのウエイトレスで幼なじみのキョーコを連れて冒険者登録にギルドへ行くのだ。
因みにキョーコも転生者で年代が違うが【地球】出身だ。
姉のリョーコとはぐれてしまい姉の情報を集めるために酒場で働いているらしい。
彼女は初転生だったのでチートをもらえたそうだ。それがシーフLV 40と弓スキルLV 40、鷹の目スキル、気配察知スキルそうだ。
キョーコ 10才
職業 ウエイトレスLV 5
シーフLV40
平民LV18
HP 90 90
攻撃力 65 165 弓術補正+100
守備力 60 65 (猪革のワンピース+5)
すばやさ 80 180 シーフ補正+100
きようさ 90 190 弓術+100
運の良さ 60 60
スキル
鷹の目スキルMAX
気配察知MAX
「なぁ?お前は西暦だと何年に飛ばされたんだ?」
俺はキョーコに聞いてみた
「西暦?年号ですかね?私たち姉妹は東歴2017年7月10日ですね」
「東歴?俺の居た地球は西暦だぞ?あの駄女神色んな所から転移、転生者引っ張ってるんだな……」
「平行世界の地球ってことですかね?」
とキョーコがいう
「そんな感じだろうな」
酒場のマスターに話してキョーコも冒険者になるのは了承もらっている。
早速2人でギルドへ向かって歩いていった。
ギルドへ入るとイリスが待っていた。
「遅かったではないか。私は待ちくたびれたぞ」
とイリスが愚痴をこぼしていたが、今はまだ人も少ない早朝だぞ?
「お前が速すぎるんじゃないか!まだ早朝だぞ?」
するとイリスが
「ギルドは24時間営業だから0時過ぎたら来ると思うではないか……」
と眠そうに呟く
「さすがにそこまでウキウキしてないわ!って言うかお前は0時から待ってたのか?」
「うん…」
まぁとりあえず冒険者登録してしまおうとギルド内へ入るとまだ早朝なのに人が多い。
そしてものすごい形相で俺を睨んでいる。
(あ~なるほどイリスファンか)
イリス、キョーコはかなりの美人だ。
イリスは色々な貴族から婚姻申し込みが殺到しているみたいだし、
キョーコは酒場の看板娘だったからなぁ……
俺に突き刺さる視線が痛い。
視線を気にしないように俺とキョーコは冒険者登録を済ませた。Fランクのギルドカードを受け取り依頼ボードを見に行く…が
F ランクの依頼は草むしり、掃除、薬草採取などばかりで戦闘依頼はやはり無かった。
仕方ないので常時依頼の猪や鷹、牛などを狩る事にした。ついでに薬草採取も受けておいた。
俺達はとりあえず北の山へ向かって歩き出す、途中薬草を拾うのも忘れないように。
山に入る直前にキョーコが突然止まり俺達に「しー」と静かにしろと言う。
キョーコは弓を構え1度深呼吸すると弓を放つドサッと音がしたほうへ歩いて行くとさっそく鷹を狩った。キョーコすごいな素直に感心。血抜きしてアイテム袋へ。
この世界【ロンダール】はきっと転生、転移者が多いのだと思う。空間魔法をHPでアイテム袋作りは想像しただけでおそろしいな。アイテム袋はかなりの値段だが流通している。アイテム袋の説明など今更不要だろう。もちろん持ってるのはイリスである。山の中腹辺りまで順調に狩り進み、休憩。
イリスが皆にお昼ご飯を配る。アイテムバック便利だわ~
俺も欲しいなぁと思い値段聞いたらびっくり日本円で考えるとビルが建ちそうな値段であった。おなかも膨れてちょっとゴロゴロしているとイリスが話しかけてきた。
「ねぇ、あなたたちは転生者よね?じゃなきゃあんな真似Cランク冒険者にだってできないわ」
イリスが言っているのは空の動物はキョーコが弓で恐ろしい数の鳥を落とし
地上の動物は俺が木剣で叩きのめしていったためだろう。嘘をついてもしょうがないし
もうイリスはPTメンバーだ。俺は2回目の異世界経験者でキョーコは初転生だと
告白した。
「私お昼までにLV1あがったわ……今までの苦労はなんだったのかしら」
語気を強めて少しだけお怒りモードだった。
帰りの狩りも順調に進み夕方には町へと戻りギルドへ買い取りと薬草採取の報告をした。
常時依頼の動物達と薬草を買い取りカウンターへ持ち込んだら普通ではあり得ない量だったらしく買い取り職員と解体職員総出で解体部屋へと運んでいた。「あ、イリス肉を10kgだけバックに残しておいてくれないか?」「わかったわ、でも何で?」「後でそれもって付き合ってほしい場所があるんだ」イリスは首をかしげながら10kgの肉をバックにしまう。
俺たちは依頼報告カウンターへ行き報告をしたら俺とキョーコのギルドランクが1つ上がってEランクになった。報奨金もも1年は左団扇で過ごせるほど貰えるらしい、因みにイリスは辞退した。ほとんど俺とキョーコが倒した動物だし、キョーコの実家は金持ちだからか?ともかく初日の狩りも大成功だったと言えるだろう。
そして今日は解散しようという所でイリスに
「悪いんだけどちょっと付き合ってもらえないか?」
「ああ、お肉ね?どうする気なの??」
歩き出しながら
「スラムの仲間たちに食わせてやりたいんだ」
「へえ~、いいとこあるのね」
とイリスは感心していたが俺が色んな店に入ってはイリスのカバンにいろいろ詰め込んでいく、最初は黙って感心していたはずのイリスも
「ちょっと!私は貴方の荷物持ちじゃありませんわ!」
怒りだしてしまった
最後にアクセサリー屋に入って決して高くはないシルバーの星型のペンダントを買って
イリスにプレゼントした
「悪いな……助かったよ次からは俺もアイテムバック買うから今回だけ・・・・・・な?」
と星型ペンダントをイリスの首につけながら誤った
「あ、ありがとう……そんなつもりで怒った訳じゃないし本気でおこったわけじゃないですわよ?」
と顔を赤くしながらうつむいて話す。
しばらく無言で歩くとスラムについた
「お~い、ただいま~!土産もあるぞ~集まれ!宴会だ~」
イリスに狩ったもの買ったものをどんどん出してもらい
スラムの女衆は肉や野菜調味料なんかを抱えてスラムの中心の焚火の調理場まで運び調理を始めた。
男衆は酒樽を抱えてあちこちから机やテーブルを集めてきて宴会準備だ。
「お~い皆聞いてくれ。知っているだろうがこの街の管理者のガーネット大尉の娘イリスだ、今日から同じPTとして冒険者を始めたんだ。こんなに肉や酒を持ってこられたのもイリスのおかげだからな~」
「ありがと~」「ガーネットバンザ~イ」「イリスちゃんかわいい~」
イリスも引っ張り込んで宴会は夜更けまで続いた。