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銃剣魔弾の精霊王  作者: 白羽彼方
二章 異世界
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作戦会議

もう放課後・・・・・・いえ、やっと放課後です。

 ジャッジのルールは決まっているがどんな大戦形式化は決まっていないそうです。

 バトルロワイヤルなのかそれともトーナメントルールなのか。

 不安材料が募ります。うなだれていますと「大丈夫よ。」と氷零さんがこちらに話しかけてきました。氷零雫。このクラスの委員長です。

 実力派霧崎と同レベルとの噂ですが私はそうは思っていません。

 どう考えても彼女が強いはずです。人を数百年たくさん見続けているとあることが分かってきます。体の内側から溢れる力の波動。簡単に言えば気。ジャソプ漫画のドラゴンポールの漫画で言う気の力です。波動弾もやろうと思えば強さによって撃てます。

 その強さが圧倒的に霧崎より氷零さんの方が多いのです。

 この絶対量に従うのなら氷零さんの方が絶対強いはずなのだけども・・・・・・。

「心配いらない。私たちがついている。今日もこれから百花も呼んでミーティング。」

 冷たい目で氷零さんが私を見ています。まるで監視されているようなそんな視線で。

 氷零さんは時間がないとばかりに私の制服の襟首を掴んで引きずっていく。

 私、最近こんなのばかりですね。引きずられて寮についた私はある人物の目の前にいた。

「同じクラスだったみたいだね。今後とも宜しく。我が同士よ。」

 顔に手を当てる動作はやめなさい。なんか痛々しいから。

 そう、ももちゃんの正体は剣鬼百花。例の頭のおかしい子でした。

 はしゃいでいる彼女は自分が何しに来ているのかわかっていないのかもしれない。

 試しに聞いてみると本当に予想通りの返事が返ってきました。

「百花・・・・・・。あなたは『ジャッジ』の代表に選ばれたのに自覚なしとはどういうことですか。場合によっちゃしばき回しますよ。」

「貴様は我の逃げ足を白雪姫は知っている。それに相性が悪いのはそっち。」

「ぐっ。ここであなたと勝負を催してもいいのですよ。」

「戦闘か・・・・・・ふふっ。・・・・・・血がたぎる。」

「ストップ。ストォォォプ。何それ両者とも親しい呼び方をしているのにどうしてですか!」

「「親しさも時と場合に「よる!」「よるのよ!」」」

 そこではもらなくても・・・・・・とにかくこんなところで暴れられたら大変です。

 少しずつ宥めていき15分も使って。今後の対策ねるんじゃなかったんですか。

「おほん。失礼しました。百花ごときに熱くなりすぎました。」

「喧嘩売っている白雪姫?いつでも買ってやるからな。」

二人の中がいいのか悪いのかはさておいてとにかく作戦会議です。

 一週間後にはジャッジは始まってしまうので時間厳守です。

「まずお二人の能力もしくは力を教えてください。」

「私は氷系統の精霊術を行使するのが得意。相手の足場を凍らせたり動きを封じたり。」

 外見そのままみたいですね。名前からも氷系だとわかりますしとなるとこっちはなんとなくわかってしまうものですが一応聞いてみます。

「我の力は肉体強化と炎の精霊術だ。燃えるいい術だろう。」

 こっちも想像通りでした。まるで名前を体現したような姿。

 ラクリマではそのような人もいますが基本的には全属性が使えます。

 得意不得意はあっても多少なり使えるのです。

 ですからこの方たちも少しは他の術が使えると思っていました。

 しかし口ぶりから察するに他の術は使えない。

 Cクラスは皆が皆全ての術は使えない。逆に1つを極める傾向があるってことですか。

「私の力は風、火、水、土の四属性の精霊術が使えます。」

「「四属性!?」」

「どうかしましたかお二人さん。別にすごくないと思うのですが。」

 あまりの驚き度につい言ってしまいました。でも私の認識が甘かったようです。

 彼女たちが騒いでいた理由を聞いたときそう思いました。

 ジ・アースではほとんどの人が属性を二つまでしか持てないらしい。

 ほとんどということは例外もあるわけですがその例外の一人が私のようです。

「そうですか。二人からしてみると私は特別な存在だと。」

「はい。精霊術の構築には以外に頭と体力を使いますので。」

「私も感覚で覚えちゃっているし多分これ以上増えないと思う。」

 どうして二つなのかわかりました。二つに能力に縛ることで二つの能力が強化される。

一つを失えばその分そちらにエネルギーを割けることができるシステムってことですか。

ならばSクラスは学年トップレベルの集団も能力を二つに縛られている。

その分自分の得意分野に注ぎ込んでいるに違いない。

「相手の対戦表わかりますか?」

「対戦表が発表されるのはジャッジ開始の二日前。それまでがエントリー期間なので対戦相手がわかりません。」

「主催者側からすると「知ってから準備するようでは遅いわぁ!」と言っているのだ。」

 なるほど。勝負は勝負前から始まっているということですね。

「実は今回で出来そうなメンバーはもうリストアップしてあるわ。」

 なんとこの人どこまで用意周到なのでしょうか。

 頼まれたのは今日の昼ごろですよ。普通にありえないです。

「この資料は授業中に私が纏めた物で決して授業をボイコットしたわけではないわ。」

「白雪姫は記憶力抜群。クラスだけでなく学校にいるやつらの記憶ぐらいはできる。」

「完全記憶能力とか小洒落た力ではないけどね。」

 驚異的な記憶能力です。完全記憶能力のような特異体質でないのにその記憶力は驚異的の一言に尽きます。私でさえクラスの皆を覚えられていないというのに。

 というわけで作戦会議を始めた私たちですがありえない単語を見つけました。

「なんですかこの卵焼きってルビ降ってある暗黒物質は。」

「手で握ると暗黒物質(卵焼き)になることかから由来されたからというのが学生の間で広まっているわ。それと本人もそれで納得しています。」

「納得しちゃったんですか!」

 そのような不名誉な名前で納得できる人物とは一体誰なのでしょうか。

 一度見てみたい気もしますし一生お断りという気もします。

「とにかく一番まずいSクラスの出てきそうなチームを見てみて。」

 Sクラスの全学年の特定の人物だけ抜き取られたファイルが机の上に広げられた。

 Cクラスに圧倒的と言わんばかりの能力ばかりでした。

「得意能力者は攻撃特化の能力者はいない。サポートにテレパスはいるかもしれないけど一番大事なのは攻撃力。攻撃特化はこのあたりね。二年C組陰地元信と一年S組神童永。」

 これまたどうして。迫力のあるやつと迫力のないお二人でした。

 攻撃の方法は本人の姿にピッタリの能力で迫力のある方は雷と炎。

迫力のない子は影を操る力を持っているとのことです。

 迫力のある方はそこまで特別とは思えないのですがここである項目に目を向けました。

 能力測定値という項目には彼の能力は・・・・・・。

「測定不能・・・・・・無慈悲にして凶悪ということですか?」

「一般論ではその通り。神童の力はテンションによって変わる。今まではハイテンションなら山一つを一瞬で燃やしロウテンションならライター変わりくらいの力しかない。」

 随分と強弱が激しいですね。その性質からすると強い相手と当たった時点でテンションが爆発するのでは? そう考えたとき電流走る。

 アレ? もしかしてこの人の攻撃対象が私に来るのではないですか? と。

 もちろんこれは想像に過ぎません。私は神童さんと面識がないわけですから。

「あともう一人。Sクラスにはこの人がいる。」

一枚の用紙が投げ出される。用紙はやっぱり対戦者になるかもしれないリスト。

しかもその人物は見たことがバリバリにありました。

「1年Sクラス『久城院雪花』。最強にして最凶のプリンセス。」

 氷零さんがおっしゃったとおりリストの人物は学園長。

 あの人もただものではないと思っていましたがまさかSクラスとは。

 能力を見てみますがこのような精霊魔法は知りません。全く未知の魔法です。

「ゲシュタルト。そのまま直訳すると崩壊って意味だけど何かあるの?」

「彼女の『ゲシュタルト』は理を捻じ曲げるという噂がある。あくまで噂だけどね」

 それって誰も勝てないってことではないのですか。

 理を捻じ曲げるほどの力を使ってなんの代償もないなんてありえない。強い力には何かしらの代償が伴うはず。だとしたら理を捻じ曲げる力ではないかもしれない。

「とにかく注意しておくにこしたことはないのよ。」

 この後も対策会議の話はどんどん白熱していく。もうそれは軽く知恵熱が出るくらい。

 氷零さん喉が渇いたということで剣鬼にジュースを買ってきてもらったわけですが。

「こうなるわけですね。はい、もうわかっていましたよ。」

「ちょっとジュースが足りないわ。もっと持って来て。ほら注ぎなさいよ。」

「ふにゃー。ローストビーフ食べたい。」

 ご覧のとおり二人はすでに出来上がっています。

 アルコールゼロの炭酸ジュースでようとは思いませんでした。

 私はこの黒くてまずいジュースは一口でやめましたけどこの状況はちょっと。

「勘弁してください。」

 頭を抱えて私はこの惨状を何とかするのに明日までかかってしまいました。


次回「世界図書館のラプラス」

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