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シオン
長らくお待たせいたしました。楽しんでくだされば幸いです‼
人と人との縁とはなんとも呆気ないものだ……
紫音はそうぼやく。別に私が悪い訳じゃない。嫌いあって別れた訳じゃない。少しのいさかいが大喧嘩に発展した。そして私たちは別れた。
昔、今は亡き友人に言われたことが私を呪いのように縛り付ける。
「紫音、紫音の名前って花からとってるでしょう?……でもさ、シオンって花綺麗だけど悲しい花言葉が有るんだけど。貴方を忘れないっていう。何か悲しいよねー」
彼女の言葉にどう返したのか。その数日後彼女は重い病気にかかり、1年後返らぬ人となった。
シオン
自分の名前を気に入っていた筈なのに分からなくなった。
貴方を忘れない
その花言葉通り私は彼女のことを忘れられない。でも忘れられることは彼女の本意ではない筈だから。
彼氏のことも、あの友人のように忘れられなく、重荷になるとしたら……
紫音
紫音
シオン
だとしたら私はなんて罪深い……
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