表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/46

第十章 少女は求める(第四部)

 屋敷の門から、赤いバンダナをした男が走り出てきた。

 門の陰から現れ、その男の首にすかさずナイフを突きつけた美少女。


「聞きたいことがあります。答えてくれるかしら?」

「あっぶねえなぁ。とりあえずしまいなよそれ。こっちも聞きたい事あんだし」

「こちらが先ですわ。まず、貴方は誰?」


 ナイフを手元に戻して、シャルローナ。

「それはこっちの台詞。さっきから俺をずっと見てたでしょ。あんた、俺の敵?」

「は?」


 確かに様子を見ていたが。

 シャルローナの後ろで、ニリウスとクィーゼルが“何だこいつ?”と言う顔をする。

 道に転がっていた男から、人身売買の話を聞きだし、屋敷の場所を吐かせた。


 その屋敷に着いた時、庭で何十人もの男達を相手に啖呵たんかをきる人間が居れば、誰でも怪しがるだろう。


「あのさぁ……敵か敵じゃないか早く言ってくれないと困るんだよね、俺スウィング待たせてっから」

「「「スウィング!?」」」


 三人が口を揃えて聞き返すので、男は目をぱちくりさせた。

「え、何々、知り合いに同じ名前の奴いんの?」

(第二皇子殿下の名前だっつーの!)


 クィーゼルは心の中で突っ込んだ。

「スウィングを知っているの!?」とシャルローナ。

「この屋敷に居るはずなんだけどな」とニリウス。

「黒い髪で青い目の奴か!?」とクィーゼル。


「お、おう」

 三人の気迫に圧されて、バンダナの男。


「シャルローナ! クィーゼル! ニリウス!」

 屋敷からの声に四人が目を向けると、金の髪の少女が緑色のドレスを風に舞わせながら、玄関の前に立っていた。

「スウィングが……!!」


 呼ばれていないバンダナ男までもが、この声に反応して屋敷の方に走り出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ