表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノスタルジア1~宴の夜~  作者: 藤咲紫亜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/46

第九章 黒い髪の男達(第四部)

「ひゃっほーう!」


 黒い髪をなびかせて、ミヅキはスウィングの後ろにいた男を、スウィングを飛び越えてなぎ払った。

 そして、スウィングの背に自分の背を合わせる。

「良いねぇ、最高」


 二人をとり囲んでいるのは、10人ほどの男達である。

 合図も無しに二人は両極へ跳び、目にもとまらぬ速さで男達を切り伏せていく。


 最後の男を倒して、ミヅキはスウィングへ声を投げた。

「すっげえ息ピッタシ。なあ、俺とずっと組みたいとか思わない? スウィング」

「思わない」


「うっわ、クールに即答されたよ。んじゃ、今限定黒髪ーズ」

「く、黒髪ーズって……」

「にひ。決定な」

「…………」


 本当は金髪だという事は黙っておこう、とスウィングはこっそり思った。


「34、35、36っと」

 ここに来るまでに倒した人数である。

「お疲れさんだね、こんなに雇ってどうすんだか」


「見つけたぞ! あいつらだ!」

 遠くの方で声がした。

「新手だ、ミヅキ」


「はいはいっと。しかしまぁ、これだけ味方がやられてるってのに……命は惜しくないのかねぇ」

 ミヅキはそんな事を呟きながら、男の方に跳ぶ。


「良い夢見ろよ?」

 良い終える前にミヅキの攻撃は決まり、男は前に崩れ落ちる。


「ミヅキ、右を!」

 スウィングが叫ぶ。


「あいよ」

 左右から来た敵を、二人は無駄な動き一つせずに斬り捨てた。


「……人がいる。行くよ」

 スウィングは両手開きの扉に手を当ててミヅキを見た。

 ミヅキは視線だけで応じる。


「「せぇの!!」」

 バン!!


 扉を力任せに開き、二人は中に踏み込んだ。

 広い部屋の中には、四、五十人くらいの捕虜達が居た。


「居るか? お前の探してる奴」

 スウィングは部屋を見回した後、苦い表情で首を振る。


「そっか……俺の探してる奴も見つかんねーわ、別の部屋かねぇ」

 驚きの表情で二人を見つめる捕虜達。

「おびえんな、別に取って食いやしねえよ。命が惜しかったらここに居るこったな」


「ここが一番安全です。外は危険ですから」

「最強無敵な黒髪ーズにお任せあれ」

「いつまで言うつもりなんだ、それ……?」


 そして二人は捕虜達の部屋を後にて、別の扉を開いた。

「およよ。玄関だわ」

 そう言って扉をしめようとしたミヅキを、スウィングが止める。


「あれ。階段」

 玄関の片隅に、二階への階段がひっそりとあった。


「登るよ」

 スウィングが階段の一段目に足をかけた時。

「おい、お前達は誰だ!!」

 玄関から門番だと思われる男達が入ってきた。


「スウィング、上に行け!」

 ミヅキが階段の前に立ち塞がって、男達に剣を向けた。

「一階と外の奴らは任せとけ! 俺は全部片付けてから上に行く!」


「分かった!」

「あ、それと……」

 二、三段駆け上がって、スウィングは振り返った。

 ミヅキは背を向けたままで、

「ジュリアに会ったらよろしくな」

 と言った。


(ジュリア? ……ああ)


 誰の事なのかが分かったので、スウィングは「うん。」とだけ言って二階へ向かった。


「じゃあ、悪い子の相手はお兄さんがしてあげようか」

 ミヅキは形の良い顔に恐ろしげな笑みを浮かべた。

「さあ、かかってきなさーい♪」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ