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prologue

突然ですが、”歯車令嬢”という言葉、知っていますか?


……えっ、聞いたことがない?


そうですか。


では、”ハーレム”は?


そう、一人の男性を大勢の女性が囲んでいる、あのイラストです。


そして”歯車”とは社会の歯車という言葉に代表されるように、物事を構成するのに必要な部品、転じて、構成員のことをさす言葉です。


つまり、歯車令嬢とは”ハーレムの歯車の令嬢”という意味なんです。


ただいまから始まりますのは、哀れ歯車の一人になってしまったとある女性が、運命という名の装置に抗い、ハーレムという牢獄に挑むまでの彼女の苦労や努力を描いた物語、いわば脱出記、脱獄記でございます。


さて、先にお断りさせていただきます。


今となっては昔の話でございますゆえ、この話が当人たちに伝わることはないでしょう。


しかし万が一の事態______この話に登場した方々やそのご子孫をはじめとするすべての一族の方や関係者各位の名誉や個人情報を守るため、何よりも物語として皆様のご興味を引くために一部脚色をいれさせていただいております。


あらかじめご了承ください。


前置きが長くなってしまいましたね。


彼女は運命に抗えるのか、望みを果せたのか。


それではこれより、本編といたします。


どうぞごゆっくり、お楽しみくださいませ。




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