⑤
「エリールは何歳なんだ?」
すぐさまサジェスさんに止められた。
「クラフト、女性の方に年齢を聞くなんて失礼ですよ」
この世界では女性に年齢を聞くことはダメなんだ。
私は年齢を聞かれることを気にしてはいない。
「私、十七歳です」
私の言葉に団長、副団長は驚いた目をした。
「じゅ、十七歳ってまだ、子供ではないか⁉︎」
私の脳内は???が浮かんでいる。
「あの子供ってどういうことですか?」
「この、セレジェィラ国は二十歳から大人として認められるんだ」
前世の国でも二十歳からは成人として大人の仲間入りだ。
「もしかして子供だと、街に入れないんですか?」
「いや、街には入れるが二十歳未満の子供がギルドへ登録をするのに二十歳以上の人の保証人が必要なんだ」
どうしようか。私には二十歳以上の人が身近にいない。するとクラフトは何かを思い出したかのように話をした。
「よし、俺が保証人になってやろう!」
「えっ……」
「確かにクラフトが保証人になることはできますが、先にエリールの気持ちを聞かないと」
二人は優しく私を見ている。二十歳になるまであと三年ある。私のスローライフ生活を送るためにここは、クラフトさんに保証人になってもらうことを決めた。
「クラフトさん、私の保証人になってください!」
「わかった!」
「ありがとう、ございます!」
街のことは向かう途中にでも聞くことにする。
今はこの出会いに感謝をして楽しく過ごそうと思う。