横浜ゲリラ豪雨
困っているあなたを見ていると、なんだか嬉しくなってしまう。
少し意地悪かしら。
でも、お互い様でしょ。
アイスコーヒーをすすり、あなたは腕時計を見た。
コーヒーメーカーの音が後ろから聞こえる。
ねぇ。
何?
何でもない。
さっさと帰れとクーラーが
私のノースリーブの腕を殴りつけてくる。
冷たいわ。と言いかけて
茫然とあなたの後ろにある窓を見た。
雨が窓をたたく音が聞こえてくる。
あなたも振り向いて雨音を見た。
あなたは眉をㇵの字に歪めた。
私はふふっと微笑んだ。
潮風で軋んだ髪をなでる私にあなたは不機嫌そうにいう。
ねぇ。
何?
いや、何でもない。
私は、歌う。
雨 雨 降れ 降れ ♪
あなたの足を止めていて
お読みいただきありがとうございました。