始まりの第五章
本編に入ると長いと思います!
ーー俺とガイルさんが同じ家に暮らして約一週間が経った頃ーー
「今日はお前に教えておきたい事がある!」
ガイルさんが仁王立ちでそう叫んだ。
「教えておきたいこと?なんだよ。剣ならもう教わ」
「スキルと魔法についてだ!」
ガイルさんが俺の言葉を遮った。
「スキルと魔法?魔法ってあれだろ?生活に使うやつだろ」
「一般的にはな」
「一般的?」
「そう!今王国の民が使っている魔法は下位魔法と言ってだな。生活を支えるぐらいの力しかない魔法だ。この魔法は他者に対して危険性はない」
そう今、王国国民が使っている魔法は『下位魔法』といい、殺傷能力もない危険性がほぼゼロに近い魔法だ。そのため、一部の貴族や冒険者から魔法ですらないと騒がれている。下位魔法の利点は誰でも使えることが出来、魔力量が少なくても安心利用可能な点だ。この事から多くの国民が日常生活に利用し、王国の生活水準をあげる支えとなっている。
「そして騎士や宮廷魔法士が使うのは『上位魔法』といい。これはある程度の技術や魔力量がないと使うことは出来ず、殺傷能力が高いため危険性も高い。だから一般市民が利用及び習得する行為は法律で禁止されている」
「それをどうすんのさ……」
「お前に学ばせる!」
「はぁ!?俺、後二週間でここ離れるかも知れねーんだぞ!それに、二週間で覚えられるか分かんないんだろ!?」
「俺はお前が気に入ってるからな、離れさせる気もない。それにお前は覚えがいい きっと覚えられるさ覚えさせてみせる。」
「なんだよそれ……」
なんだよ、その超絶理論。
「まぁその話は置いといてだ。今日からは、お前の為になる授業をしていきたいと思う」
「な、なるほど」
「次は異能力についてだ!」
「ス、スキル?」
「一般的には魔道具を用いて検査する」
スキルとは人が生まれた時から持っている力で、ある宗教団体は神の賜りものと呼んでいる。
このスキルというものは、人それぞれ異なりAは火に関するスキルをBは水に関するスキルCはAとは違う火に関するスキル。
このように誰が何を持っているかは、魔道具検査を行うまで分からないのだ。
「な、なるほど……」
「じゃあガイルさんはどんなスキル持ってんだ?」
「俺か?俺はだな、うーん口で言うより見せた方が早いな」
そう言うとガイルがいきなり岩持ってきて、こういった。
「今から見せるのが俺のスキルだ」
ガイルさんが普通素手で殴っても絶対割れない岩に拳をむける。
ーー次の瞬間ガイルさんの腕が鋼色になり岩を砕いた。
「これが俺のスキル鉄血剛腕だ」
そう自慢げに鼻を伸ばして言ってきた。俺は興奮した。
「す、す、すげぇぇ!」
「俺もそんな力が欲しい!俺もそんな力持てるかな!」
「持てるさ だが、気をつけるべき点が幾つかあるがな……まっ これは、おいおい話すさ。まずは基礎をつけることだ。基礎を持たずに応用も復習も無理だ、これからみっちり勉強だぞ!」
彼は嫌な笑みを浮かべていた。
次はある組織についてです。