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幼馴染みは残酷に飴と鞭を使う  作者: 明瀬 うらび
出会い~中学生編
9/79

9、全国大会

全国大会当日。

朝からぐんぐん気温が上がってる。

あたしはマネージャーで、出場しないのに、陽くんより緊張していた。これが本当に陽くんの中学で、最後の大会だし。


隣にいる陽くんを見ると、いつも通りだ。思えば、昔から陽くんが緊張するところなんて見たことがない。緊張しないタイプなんだと思う。やっぱり陽くんは凄い。


去年も全国大会に出場していたせいか、ファンがかなりいて、陽くんを応援する声がとにかく凄かった。綾部くん、綾部様、陽様と人数が多くてバラバラだったけど、まるでアイドルのコンサート会場かと思うほどの声援の凄さ。


第1回戦第1試合。陽くんはストレートで勝った。テニスはメンタルが大きく左右する。相手が陽くんの応援する歓声と雰囲気に飲まれて、実力が出せなかったようだ。


第2回戦も順調に勝ち進んだ。


第3回戦。相手は優勝候補の大阪の選手だった。三時間の接戦の末負けてしまった。負けたけど、いい試合だった。


対戦者と握手を交わし、審判に挨拶をして、応援してくれた観客の人達に挨拶をして、コートを出た陽くんが駆け寄ってよって来た。


「応援ありがとう。咲良。全国大会は強い選手が多くて、負けたのは悔しいけど、楽しかった。」

陽くんは清々しい笑顔だった。本気でテニスが好きなのが分かる。あたしのことも、これぐらい好きでいてくれたらいいのに。何回テニスにヤキモチ焼いたかわからない。


「本当にいい試合だったよ。かっこ良かったよ。あたし今日の試合忘れないよ」


「ありがとう。3年間こうして俺やテニス部のみんながテニスに打ち込めたのは、影で咲良が支えてくれたからだと思う。マネージャー3年間お疲れ様。」

微笑む陽くん。


「あたしこそ、マネージャーしたおかげで充実した3年間だったよ。」

お礼を言うのは、あたしも同じ。


テニスをしてる陽くんを近くで見れて、応援出来た。


掛け替えのない仲間や友達が出来た。


陽くんを追いかける目的で不純な動機でマネージャーになったけど、得たものは大きかった。



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