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手がかりは何処から 1




事情説明したらリリィお姉様がお説教をきっちりした上でマリン様に頼んでくださって無事に鏡に魔力を頂けた。青い石がきらりと光った。



「もう、あなたって子は少しは大人になったと思ったのにいつも心配ばかりかけるのですから!!バベル、ドロシー。あなたたちももう少しちゃんと見張っていなさい!!」

「申し訳ございません、リリアナお嬢様」



すっと頭を下げたバベルだけれど、バベルもドロシーも特に悪くない。二人もヒューお兄様の用事とかローズお姉様へのお使いとかで忙しくしていたものだから。じゃないと「チャンス!」とはならなかった。

そっと目線を逸らすと、ユウが「俺は君という幸福の女神に出会えたことは喜ばしいことだったよ」と微笑んだ。



「実際、魔物の増加に対して俺たちは有効な手段をあまり持ってはいなかった。彼女とあのとき出会えていたからこそ、その外道を倒すための手段を知れた」

「殿下。うちの妹を甘やかさないでくださいませ」

「なぜだ?好いた女性はドロドロに甘やかしたくなるものだろう?」



二度見した。

にっこり笑っていた。

諦めてなかったことが察せられた。



「わかるよ」



頷くジュードお義兄様に、リリィお姉様愛されているなぁとにっこりしてしまった。私の麗しのお姉様が愛されているのは良いことである。深く頷いた。



「姫さんって、家族関わった瞬間家族全肯定ポンコツお嬢様になるのなんでだろうな」

「お黙り!ポンコツ冒険者!!私たちのお嬢様になんて発言を!!」

「ドロシーさんも姫さん関わった瞬間ポンコツになるよな」



ランスロットがそう言うと、後ろにいた執事が頷きかけて、それから私を見てにっこり笑った。あれ、私とドロシーポンコツなの!?いや、割とそうだな。反論できない。



「ならば、俺もフィーネが関わったらポンコツなのか?」

「他所の国の者からは言い辛いことをお聞きなさいますね」



それはともかくとして。

お祖父様やお姉様が泊まっていきなさいと言うので今日は泊まることになった。風の祠は王都への帰りとしては遠回りの場所にあることもあってか、絶対ここでゆっくりすべきだって言うので大人しくお泊まりすることになった。


寝る前にお話ししたリリィお姉様は私に「その髪、似合っているけれどお母様が見たら卒倒しそうね」と言って笑った。

いや、そこまで切ったかな?一応旅してる間にちょっと伸びたし肩甲骨あたりまではあるよ。というか、意外と伸びるの速いのよね。背は伸びないのに。


そうして、眠りについた私は気持ちよく朝日で目覚め……られるわけもなくちょっぴり吐きそうになりながら妖精石を作って、レオお兄様が作ってくれたファンタジー魔道具、四次元鞄に押し込んだ。これでよし、と化粧品を取り出していると、コンコンと窓を叩く音がして振り返る。




「ぴきゃああああああああああああああ!!!」



そこにはどこかにぶら下がった顔の半分を豪華な仮面で隠した男がいた。



「お嬢さ……、

またあなたって人は!!」



窓を開けて容赦なく火の玉をぶつけようとしたバベルをとりあえず止める。



「伯父様!登場の仕方はもう少し考えてくださいまし!!」



その男は私の愛するお父様のお兄様。

レオお兄様の父。

グレイヴ伯爵家当主アルバートだった。

インチキおじさん登場

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