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ライバル令嬢の妹になりまして  作者: 雪菊
本編

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12/203

妖精王と愛で子



学院が近いからか森はよく通る道は舗装されていた。まぁ、そうしないと貴族の令息令嬢がお散歩コースにできないものね。

途中、そういった道を外れなくてはいけなかったところはそこそこきつかったけれど、それでも甘やかされた私が歩ける程度だったので高が知れている。末っ子は親兄弟から甘やかされるものと相場が決まっているのです。現に、普段はお父様に抱き上げられるかお兄様とローズお姉様に手を引かれるかされている。お母様とリリィお姉様は「あまり甘やかすと我儘になってしまうわ!」と言ってデレデレするお父様とお兄様に苦言を呈している。実際、そうなると破滅街道真っしぐらなのでお母様とリリィお姉様の注意はきちんと聞くようにはしている。


「お嬢様、辛くはありませんか?」

「大丈夫よ。最近リリィお姉様に言われてダンスの練習のための体力作りを頑張っている成果が出たのね。」


勉強の詰め込みが祟ったのか、外に出ることが少なくなり、あまりにも体力がなくてダンスのレッスンが滞っていたので勉強時間を減らす代わりに体力作りのメニューが組まれたのだ。結果的に体力がついたことで集中力が上がって成績も伸びた。何事も身体が資本である。


でも得意げに言ったらバベルが不満気だった。なに、もしかして体力ど底辺の非力系令嬢が好みだったのかしら。……私が社交苦手な気がする子だからって、さすがにダンスができないのはどうかと思うの。


「フィンは頑張り屋さんだものねぇ。でも、辛くなったらお姉様に言うのよ?」

「はい!」


ローズお姉様の笑顔プライスレス。今日も推しが尊い。可愛い。お姉様最高。私のお姉様が世界一。

冷静に考えたら自分の姉を熱狂的に愛する妹怖いな。でも最高のお姉様を持ってしまった以上仕方がないわよ、ね?


そこからまたしばらく歩いて、レオお兄様が「この辺りだよ。」と言って振り返った。

そこにあったのは美しい泉とその周りに咲く色とりどりの美しい花。おとぎ話のような光景に、カメラがこの世界にないことを残念に思った。……あとでこの光景を絵で残せないかしら。唸れ、私の絵心!


「そなた、面白い事を考えているのね?」


くすくすと鈴を転がすような美しい声で笑うその者に目を向ける。そこにいたのは金色に輝く女神のような女性だった。

めちゃくちゃベルに似ていた。


「この子がそなたのそばにいたからかしら?初めまして、という気がしないわ。」


その美しさに唖然とする私をよそにレオお兄様は矢継ぎ早に質問をしていた。無視されているけれど。


「あの、私はフィーネ・グレイヴと申します。もしや貴女様は光の力を司る妖精王様ではありませんか?」


レオお兄様のおかげで少し落ち着いたので、目の前の美しい方に尋ねてみた。すると、彼女は柔らかく微笑んで頷いた。


「そう、わたくしは光の力を司る妖精の長です。ルミナス、と呼ぶ者もいるわ。」

「建国伝説の……!あぁ、今僕は伝説に一つ近づいた!」


感きわまるレオお兄様に黒幕の姿が重なる。最高に避けたい未来である。


「私も光の加護を受けています。お世話になっております。」

「そなた、無色の……。光の加護を受けているのは結果論であるとはいえ、わたくしに礼を尽くす姿勢は人の子にしては良い心がけです。魔力も心地よい色に落ち着いてきたわね。今後も励むように。」

「はい。しかし……結果論、ですか?」

「ええ。そなたの無色の魔力をこの子が金色に染め上げた故、そなたは光の加護を持つに至ったのです。ふふ、本当に美しい色……。」


うっとりと私とリオン様を見詰める美女……ルミナス様。


「わたくしたち、妖精王の力を多く取り込んだ子たちはわたくしたちに近い姿を取るのだけれど、その子たちは基本的にはわたくしたちの気にいるような人の子にしか懐かないの。だから、人型の妖精が側にいる人の子は妖精の愛で子と昔はよく言われたものよ。ふふ……必ずしもそうとは限らないのだけどね?」


そういえば、ゲーム上のヒロインの妖精はどの属性を選んでも人型だった。あと、「これだけの力を使えるのは君が妖精の愛で子だからだろうな。」と何かのイベントで妖精庁の長の息子な人がスチル付きで言っていた気がする。名前なんだっけ……忘れた。転生してから6年も経っているのに詳細を覚えているわけがなかった……。なんとなくでもちょっとずつ覚えている方がすごいのよね!私は悪くなくってよ!

帰ってからノート見よう。気になってきちゃった。


「それでは、兄上とクラウス殿下、クリストファー殿下とリカルドもそうか……。」

「レティシアさんも確かそうでしたわね。」

「あら、多いのねぇ?この世代では愛で子が12人揃うのかもしれないわ。」

「12人が限度なのですか!?」

「そうよ。各妖精王が男女一人ずつを選びとる世代が稀にあるの。水のも選びたい、と言っていたしあり得ない話ではないでしょうね。」

「12人揃うようなことがあれば僕の研究がまた一つ……!」


レオお兄様が楽しそうで何よりですわ。

でもそうなるとやっぱりライバル令嬢5人とヒロインちゃんで埋まるんじゃ……?

クラウス様のルートと第三王子ルートのライバル令嬢が同一でした。私がその分入っちゃったとか?でもお姉様の妖精さんは違うし……。


「そういえば、妖精さんが他の動物型から人型になることってあるのですか?」


気になったのでおとなしく聞いてみることにした。すると、「あるわよ。」と仰ったので妖精さん割となんでもありですね。


「せっかくわたくしの愛で子に会えたのだもの。可愛い二人に贈り物をしてあげましょう。」


微笑むルミナス様は伝説級に美しかった。あっ、伝説に出てくる方だった。

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