第9話 森の覇者
投稿日で作者の単純さがわかる人はいるかな?
新事実発覚!それは『射撃』のスキルが使えなかった。
原因は色々考えた。恐らくそうだと思われるものは……弾丸が別にいる、ということだ。根拠はいくつかある。まず腕の銃に弾を込めると思われる穴があること。進化して手に入れた『金属変形』のスキル。
恐らく、『金属変形』で弾丸を作り、それを『格納庫』のスキルで保管しておいて、戦う時には腕に弾を込めて戦うのだろう。
というわけで現在俺は元々いた魔導機械の残骸の山へ向かっている。あのカエルもどきが怖いが、まあ、覚えている限りのステータスなら逃げることくらいならできるだろう。
スキルレベルを上げるために『気配感知』のスキルは常時発動しながら歩いていると、木々をなぎ倒す音と聞いたことのある咆哮が聞こえてきた。
……うん。げ、元気そうだね。
ていうかあれからずっと暴れてるのか?執念深けぇ!
も、物陰から見てみようかな?別個体かもしれないし。
そういうわけで、足音を立てないように気をつけながら、音のする方へ向かっていった。
しばらく歩くと見覚えのある姿が見えてきた。木の陰に隠れながらステータスを確認する。
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名前:
種族名:メタルイーター
状態:憤怒
性別:オス
LV:12/34
HP:161/161
MP:26/26
攻撃:82
防御:73
魔攻:13
魔防:73
敏捷:13
ランク:D
スキル
『竜の鱗:LV2』『痛覚耐性:LV3』『ドラゴンブレス:LV1』『ドラゴンクロー:LV3』『ドラゴンテイル:LV2』『噛み砕く:LV4』『転がる:LV1』『酸液:LV1』『自己再生:LV1』『咆哮:LV3』
称号
『大喰らい』『マシンキラー』『執念深き者』
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あ、あれ?べ、別個体かな?
そんなわけないよな〜。なんかレベル上がってんだけど。足の速さならまだ勝ってるけどそれ以外はまだまだだな。ていうかこの種族足遅すぎね?
さて逃げ——ッ!
……はいそこ。テンプレ通り、枝でも踏んだと思ったやつ。怒らないから素直に名乗り出なさい。
そんなドジっ子みたいなことはしない。俺が驚いのは1つの存在だ。今まで『気配感知』で感じた気配で1番大きいのは目の前のメタルイーターだが、それの10倍以上の気配が俺の気配感知範囲内に入ったと感じた瞬間。それは来た。
メタルイーターが暴れた結果、ちょっとした広間が出来ているわけだが、その広間と破壊されていない森の境目に立っていたそれは見た目だけならメタルイーターと同格に見えた。
メタルイーターと同等の体格で純白の毛皮、エメラルド色の瞳をした狼だ。
メタルイーターがその存在に俺に遅れて数瞬後に気づき、そちらに振り返り、咆哮を上げようとした瞬間……狼の姿が消えた。
そして、メタルイーターの後ろに現れたと思った瞬間、メタルイーターの首が落ちた。素人目に見ても素晴らしく綺麗な切断面で首が落ちてから血が滝のように出るまで時間差があった。
な、なんだあいつ。あのカエルもどきを一瞬で倒しやがったッ。どんな化け物だ?
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名前:
種族名:シュトゥ・ウルフ
状態:通常
性別:オス
LV:83/110
HP:2722/2722
MP:2721/2829
攻撃:1499
防御:1402
魔攻:1499
魔防:1402
敏捷:1750
ランク:A
スキル
『HP自動回復:LV5』『MP自動回復:LV8』『気配感知:LV7』『魔力感知:LV8』『暗視:LVMAX』『人間言語:LVー』『思考加速:LV5』『物理耐性:LV5』『魔法耐性:LV8』『風属性無効:LVー』『火属性耐性:LV3』『水属性耐性:LV4』『地属性耐性:LV4』『雷属性耐性:LV2』『氷属性耐性:LV3』『光属性耐性:LV5』『闇属性耐性:LV4』『風属性魔法:LV8』『状態異常耐性:LV5』『酸耐性:LV3』『痛覚耐性:LV9』『人化:LVー』『念話:LVー』『自己再生:LV8』『風の外装:LV9』『ウインドブレス:LV8』『ウインドスフィア:LV6』『風刃:LVMAX』『風爪:LV9』『空歩:LV6』『縮地:LV6』『瞬歩:LV3』『フライ:LV8』『首刈り:LV6』『噛み砕く:LV5』『咆哮:LV6』『眷属化:LV2』
称号
『最終進化者』『神速』『獣王』『災害』『竜殺し』『殺虫者』『長命者』『寂しがり屋』『森の覇者』
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あ、死んだ。
そう確信するほどのステータスだった。ていうか強すぎね?メタルイーターが霞むレベルで強いんだけど。スキルの数がヤベェ。ステオール4桁。探知系スキル完備。耐性ガチガチ。攻撃スキルも豊富。敢えて欠点を挙げるなら攻撃スキルが風属性に偏っていることだがそんなことが霞むくらい強過ぎる。
逃げることすらできないだろう。というかあいつこっちに絶対気づいてるよな。『気配感知』だけならまだしもこの『魔力感知』ってスキル。
魔力感知**************
自身の周囲の魔力の反応を感知する。スキルLVが上がる毎に精度と範囲が上がる。
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これってつまり機械系の反応も感知しちゃいますよね〜。
あ、こっち向いた。草木に隠れて見にくいはずだが、俺はこの中では目立つ色をしているし、スキルもある。逃げ切れるステータスではない。
\(^o^)/オワタ
私めの次回作にご期待ください。
“そこに居る者。姿を見せよ”
爽やかに第二の人生……いや機械生?いや生きてはいないよな。まあ、とにかく死の覚悟を決めて終幕を迎えようとしていた俺の頭に言葉が流れ込んで来た。
こいつッ、直接脳内にッ。とノルマ的に考えつつ、どうするか悩む。恐らくさっきステータスで見た『念話』のスキルだろう名前的に。
即座に殺さないということは話し合いの余地があるのか?か細い希望に縋ってみますか。
そう思いつつ、俺は木の陰から姿を現わす。
“む、機械系の魔物か。どおりで『気配感知』のスキルには反応がないわけだ。……本題だがキサマは何者だ。先程までの思考を読む限り、ステータスを観れるようだが”
し、思考が読まれているだとッ!
“当然だ。こちらの思念のみを送っても意味があるまい。欠陥スキルではないか”
……思考読まないでいただけません?
“我の質問に答えたら考えてやろう。……答えによっては消すが”
怖ぇぇッ!しょ、しょうがない包み隠さず全てを話すか。でも長い話になるがそれでもいいか?
“ふむ。まあ、よかろう。まだ日は高い。時間は十二分にある”
ならば——と、俺は転生したことも含めて転生してからの生活を狼に話し始めた。
シュトゥ・ウルフにスキルを追加しました。