2匹目
[名前]エリス
[性別]一応、女
[種族]オリハルコン
[容姿]長さ六十cm程度の儀礼剣
[タイプ]魔法補助をしてくれる武器
[一言]女騎士っぽい性格のツンデレ。主に防御系の魔法を使う。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
『ダイキ様! オークは臭いから私を使わないでくれと言っているではないか!』
「えー、だって俺の武器の中でエリスが一番強いじゃん」
『褒めても駄目だ! オークは嫌だ!』
……そうは言われてもなあ。
本来の用途は魔法攻撃のブーストであるが、実は物理攻撃力もかなり上がるのだ。
べったりと付着したオークの血を振り払い、手に持つ剣に目を落とす。
日緋色の刀身を持つ美しい儀礼剣。彼女こそ俺の召喚獣であるエリスだ。
何かと口うるさい部分もあるが、なんだかんだ好きに使わせてくれる寛大な心の持ち主である。
『魔法を使うのだ! 魔法を! 攻撃じゃなくて防御が得意なんだ私は!』
「いや、だって斬ったほうが早いし……」
『そういう問題じゃなくてだな!』
手から離れた儀礼剣が地面をピョンピョン跳ねる。刃こぼれ一つ付かない筈の刀身をグニャグニャ曲げ、怒りを体でもって表している。
サービス開始から3日。ここまでサクサクこれたのは一概にエリスのお陰と言っても過言ではない。
彼女の性能は、市場に出回る武器群を軽く凌駕していた。その為、俺よりレベルが5つも高いオークでも倒す事ができる。
最初こそツンツンして、言う事成す事否定する固い性格の彼女だったが、丸くなったというか丸くしてしまったというか。
「頼りにしてるよ。エリス」
『いや! えっと! うん……』
なお、魔法を使わない理由は、単純に焦るエリスを見たいからである。
本人には秘密だけどね。
@REIZI様