7匹目
名 前【ヘッズ】
性 別【♂】
種 族【ケットシー】
容 姿【黒い執事服を着た歩く猫。黒に銀のトラ模様】
タイプ【シーフ、軽戦士系】
一 言【一人称:吾輩、~様。基本的に従者ふうに振舞い後方支援けいに見せかけその実前衛系】
吾輩、主様のためならいろいろ厭わないにゃ。
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PKの快楽に溺れるプレイヤーは一定数存在する。主に自分よりも弱い者を複数で倒す者が多く、後ろめたさからか昼間のフィールドには現れない。
夜の南ナット平原にはアンデッドタイプのモンスターが出現する。これはどのフィールドにも共通しているのだが、平原は見晴らしが良い分、索敵や撤退も素早く行える。
『主様、お見事だにゃ』
「ヘッズも、魔法の扱いが大分上手くなってきてるぞ」
『いえいえ、吾輩は全然ですにゃ』
ぽむぽむと、肉球を何度か合わせて拍手する二足歩行の猫ーーヘッズは、満足気な笑みを浮かべて歩いてくる。彼に負けじと戦闘をこなしていた結果、人型モンスターとの戦闘も中々様になってきていた。
ヘッズは相変わらず、凝った作りの執事服に砂ほこり一つ付けないまま戦闘を終わらせたようだ。まあ、今は魔法攻撃を主体とした戦闘スタイルで頑張ってもらっているから、やりようによっては敵との直接的な接触は無い。
不意に、木の陰から何か光るものが迫るのが視界端に映る。剣でそれを弾くと、それは足元に深く突き刺さった。
「投擲用の麻痺ナイフねえ……」
市販の投擲ナイフは、付属する状態異常に合わせて着色が成されている。柄の色は黄色いこのナイフは、当たれば状態異常【麻痺】の効果を与える便利な品。
ーー尤も、好んで使っている輩は限られるがーー
「よー、こんな夜遅くに、ひ弱な使い魔と散歩なんて危険だぜ」
「お前の動き、見させてもらったがなかなかだったよ。そっちの猫が『雷弾』ばかり使ってたのも見ちゃったけど」
「さしずめ、召喚したての低レベル召喚獣のレベリングだろうが……残念だったね」
奇襲が失敗して吹っ切れたのか、木の陰から現れた3人のプレイヤー。周りにモンスターは居ないから、狩場の横取りではなさそうだ……というより、目的は明白だが。
「だってさ、ヘッズ。良かったなーー作戦成功して」
瞬間ーーヘッズの姿が闇に溶ける。どこからともなく聞こえてくる猫の鳴き声に、2人は少しだけたじろいでいた。
「おら、ボコって金だけぶん取ろうぜ」
「わかっ……あれ、翔は?」
そして気付く。
仲間の1人が既に、殺されていることに。
「お、おい! 何が……」
「うわッ!?」
目にも留まらぬ速度で、もう1人の首筋に短剣を突き立てたまま、幻のように姿を現すヘッズ。こいつらの敗因は、彼の実力を見誤った事だ。
『最後にゃ』
猫特有のしなやかな動きで、逆手に持った短剣を男に突き立てた。余談だが、人間における急所に正確に攻撃を加えると、確定でCritical判定となる。
そしてそれが敏捷と筋力に比重を置いたヘッズの一撃ともなれば、同レベル帯程度のプレイヤーなら即死だ。
ーー3人分の金と経験値が入るのを確認した俺たちは、再び不得意分野で戦いながらPK達を誘い込む。
NPCに頼まれた復讐クエストは……まだ終わらない。
@黄昏不明様




