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Frontier World 説明書  作者: ながワサビ64
ぼくの考えた最強召喚獣
11/21

5匹目


名 前【サーフィス(上っ面)】

性 別【♂】

種 族【巨大蟲】

容 姿【人が乗れるサイズのアメンボ】

タイプ【乗騎】

一 言【一人称は『おいら』で定位置は鞍の下(乗せっ放し)。気風の良い江戸っ子。水上と空中、草原や平野を滑る様に移動出来る。】


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 インフィニティ・ラビリンスには数多くの罠がある。例えば踏んだ床がスイッチとなり落とし穴ができたり、例えば宝物を空けたら別の場所に飛ばされたり。


 いつものようにサーフィスに乗りながら、俺は迷路内を探索していた。開始2時間で既に3つ目の宝物を入手している俺たちは、かなり順調なペースだと思われる。


「疲れてないか? サーフィス」


『おいらは浮いてるから疲れ無い(ねー)!』


 空中を滑るように泳ぐアメンボのサーフィスには、背中に俺を乗せている以外の疲労が無い。入り組んだ迷路の中だとしても、サーフィスは通常運転で泳いでいる。


 レーダーが赤色の光を放つ。


 真っ直ぐ道なりに行った所には通路とは違う形の空間があり、どうやらレーダーはその場所を示しているようだった。


「サーフィス。このまま真っ直ぐいってくれ」


『あいよっ!』


 いつになく張り切るサーフィスはスピードを上げる。俺も振り落とされまいと(くら)の突起を掴み、レーダーが指し示す場所を目指す。


 着いた場所は横幅約20メートル、奥行き不明の一本道。遠すぎて米粒大の大きさ程度でしか確認できないが、一番奥には煌びやかな装飾が施された玉座に佇む宝物が見える。


 しかしなんでこんな遠くにあるんだ……。


「あああ!!」

「落ちる! 落ちッーー!?」

「天井がああ!! うげッ!!」


 先行くプレイヤーの群れに目を向ける。


 突き出した槍を必死に避ける者、徐々に広がる落とし穴へと消える者、落下してきた天井に潰される者ーー正に、地獄絵図だった。


 敵が出るタイプの部屋ではない。あの場所にたどり着くには(おびただ)しい量の罠を掻い潜らなければならない罠部屋だ。


「……サーフィス」


『……おいらも、申し訳なくなってきた。いつか誰かに張り倒おされる(はっ倒される)かもしれねー』


 とは言いつつ、遠慮するつもりも更々ない。サーフィスを促すと、彼は実に優雅に進んでいく。罠が埋まる床の上も、空いた穴の上も……。


 今回のイベント、罠部屋に限ってはサーフィスの独壇場だ。例え何が仕掛けられていようと、かなりのスピードでもって通過されれば無意味となる。床に仕掛けられた罠に至っては発動すらできない。


 ずるいとは思う。悪いとは思わないが。


 必死にしがみついて落とし穴に落ちまいとしていたプレイヤーが、上を通過した俺たちを見上げ、安らかな表情で落ちていく。


 悪いな、宝は俺たちが総取りだ。



@功之丈様


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