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役小角  作者: たま
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国会議員?

「学校すらマトモに出てない僕に議員とか無理なんですよ…でも本家は聞いてくれない。

人前で話すのすら怖いし、握手とか何千人としなきゃいけないらしくて…考えただけで寒けがする!」立派なソファに埋もれるように座るやり手さん、改め藤原虎臣(ふじわらとらおみ)は心配そうに横に座る母親と顔を見合わせる。

「藤原龍臣さんの縁者だとは思ってましたが…これは予想してたのとは違ったね〜アキラ」有間が苦笑いしながらアキラの顔を見る。

「この子は身体も小さいし、私が愛人なせいでイジメを受けても抵抗もマトモに出来なかったみたいで。

どんどん生傷が増えていって、ある日もう学校行きたくないと閉じこもってしまったんです。

幸い主人がまだ生きてる頃だったので株をこの子に教えてくれて大金を任せてくれたんです。

そしたらどんどんお金を増やす事が出来て。

勉強は好きだったので。

でも、人が…苦手なんです。嫌いと言うかあ〜」母親がメインで話す。

株の話なら流暢に話せる。莉夏とは話せるが、普通の会話は母親なしでは無理そうだ。

「でもあちらの奥様と大奥様が、どうしてもこの子を養子にして3代続く地盤を引き継がせると。

この子にそんなの絶対無理です!」

「だから僕は莉夏さんと結婚して、あちらの養女になってもらって莉夏さんが立候補すれば良いと思うんだ。

これからは女性だって総理大臣なって良いと思うんだ。

莉夏さんなら30過ぎてるから参議員にすぐ成れる。

藤原家の地盤を引き継いで貰いたいんだ。」やり手さんは、かなり本気で考えているようだ。

「うちの子は中学しか出てません。

莉夏さんなら有名大学を出てらっしゃるしディーラーとしても実績がある。

うちの子みたいな個人投資家とは違います。

顧客を抱えて営業能力も高い!

参議員どころか衆議員を十分できると思うんです!」お母さんもかなり必死だ。

家も本家の名義らしいので、死活問題なのかもしれない…

有間とアキラは莉夏の顔を見る。

…まんざらでもないらしい。

「ディーラー人生もちょっと飽きてきてたんだよね。

独立した頃は、やる気満々だったけど。

あの藤原龍臣の地盤かあ〜う〜ん」地元の地主の秋津家も大学生の頃から背負ってるくらいしっかり者だ。

国を背負えと言われてもビビってない所が怖い!


「ところで呪術協会とお異母兄さんがトラブってる話は、

こっちに入ってたの?」アキラが虎臣に聞く。

「うん、母さん経由で知りました。呪術協会は株の世界に居るのは知ってたけど、議員に献金しだしたって聞いても

まさか異母兄とは思ってなくて。」虎臣は敬語も苦手みたいだ。子供っぽい話し方だ。

株仲間は字で会話してる。話す事自体に慣れてないのだろう。

これで議員はツラい!国会で答弁なんて、いやまず

街角で演説とか…地獄だろう、確かに。

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