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役小角  作者: たま
14/20

大化の改新

ホテルは竜星が竹芝に用意してくれた。

浜松町駅も近いので新橋にすぐ出れる。

有間の待ってるホテルに戻ると、なぜか役小角まで居た。

「なんで!」アキラが崩れる。

「古い同志に会えたからの〜昔話をしにな。ホッホッ」役小角は伊豆七島を巡りながら東京にも良く遊びに来てるようだ。

確かに昔の銀座でも歩きそうな姿をしてる。

銀縁の片目だけの眼鏡も粋だ。

「昔はすごい田舎だったが、最近は京都奈良がド田舎で

東京が首都になったからなあ〜ホッホッ」どんな恨み辛みも時が経てば、どちらが勝ちとか負けとか無いのだなと役小角を見て思う。

「平安時代は有間君とも藤原氏を滅ぼそうと百鬼夜行をしてたんだよ。山背君もね。

夜の平安京で暴れ回ったね〜懐かしい!

でも大した成果もなく、藤原氏は栄華を誇っていた。

だんだん恨む力を失い皆天国へ召されていく者も増えた。長屋王とかね。

残った蘇我氏と山背大兄王と刀自古さんに藤原氏を滅ぼすまで何度でも再生する術を掛けたんじゃ。

私も依り代なしには伊豆七島から飛んで来れなくなって来てたからの。

それからは関東一円を人の信仰を糧にのんびりと暮らしていたよ。皇居内でまた藤原氏が繁栄してたが、

すでに知らない顔ばかりで…平安の藤原家とも血が繋がってるかどうか怪しくなってたからなあ〜

人の恨みなど1000年の時の中で失せてしまった。」

有間と2人でしんみりしてる。

山背も加わりたいかな?と中に聞いたが首を振られた。再生を繰り返す内に山背は自分の限界を知ったのだろう。

竜星は山背と考え方は大変似てる。

が、しつこくて諦めない。

一度しか人生がない普通の人間だからこそ、もし山背のように人生を積んでも死を選ぶことは無いだろう。

「僕は、植物人間だったアキラの生きたい!って気持に引っ張られたんだよ。

自分だけで生きてた時はずっとずっと苦しかった。

聖徳太子の父が亡くなった後は、ずっと苦しかった。

皇太子として馬子と蝦夷からも朝廷からも父のように働けと期待されて。

今世も虐げられてる母を楽にしてあげたいと頑張ったが、企業の研究室で爆発事故を起こした。

プロジェクトを1人で抱え込んだせいだ。

父のように周りの人間の能力を把握して仕事を割り振れない。

1人で何でもしょうとして。

聖徳太子と同じ事なんて無理なんだよ…僕に…」

偉大な父の重圧が、ずっと山背を苦しめていたのだろう。

「アキラの中は心地良いよ。あの重圧はない。

思いっきり人生を楽しんでくれ!」山背の言葉が体の中に染み込む。

「山背くんは、もう心残りが無いようだね。」役小角が見透かしたように笑う。

「なあ、今回の首相候補の殺人は誰が殺ったのか?

アンタにはもう、分かってるのか?」アキラが聞く。

「…いつの時代も中臣鎌足や藤原不比等のような奴らが居るのだよ。

起こった事実より、その前の段階が大事なんだ。

中大兄皇子を探し出し、大臣たちを抱き込み、実は蘇我馬子の弟とも中臣鎌足は結託して大化の改新をやったんだ。

蘇我馬子の弟の娘が藤原不比等の母親だ。

中臣鎌足の奥さんは、蘇我馬子の姪っ子だ。

つまり蘇我氏は滅ぼされていないんだよ。長男一家を消しただけなんだ。


なぜ「呪術協会」が作られたか?

そして藤原龍臣に献金したのか?

そして藤原龍臣は、なぜ投資詐欺と新興宗教撲滅を公約にしたのか?

そこを見ないと解決できないよ。

教科書には書かれていない大化の改新の真実を見ないと。


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