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アカペラと千尋 京都駅で歌う。

++++++『 アカペラと千尋 』++++++


京都駅前広場には、ステージと客席が作られており、千尋達は、午後の最終ステージに、立つことになっていた。14時30分頃練習を、終えたメンバーが集まり

千尋も其処に加わった。何を歌うか、まだ決めてなかった。それと言うのも、先に出演者した大学の時間に

帳尻合わせで、1曲増えるか?減るか? 残念な事に

2曲増えた。沢田研二の歌を5曲。そして女性歌手の

歌3曲になった。

司会者の紹介で、大学名が呼ばれた。

6人のメンバーが、ステージに並んだ。千尋は、ガウンを羽織ったまま、後ろに立ち あやねが其処にいた。メンバーが、リズムを刻み出すと、あやねは千尋のガウンを持ってステージを降りた。千尋の姿は、前回の結婚式の白と違い今回は黒のス-ツ。堅すぎず赤の縁取りが光り襟元は真っ赤なスカーフそしてサングラスと黒のシルクハット………ド派手過ぎる。

千尋が、歌い出すと全面のメンバーが動き千尋を前に押し出した。観客は、ド派手な少女の歌声に、盛大な歓声を上げた。あの頃の雰囲気のボディイアクション

あの時代のジュリーが、其処に居た。1曲目が、終わった所で、千尋が喋った。

「エ~-!私は、飛び入り参加です!昨日無理矢理歌わされて、メンバーのみんなに気に入られて、ここ!

超高級レストランの豪華食事券と交換で、立たされています。私!売り飛ばされたみたいです。あと7曲頑張ります。頑張って聞いて下さい。」

ざわめきが、辺りを駆け巡った。サングラスの少女…

今!話題の謎の歌姫が、今!京都で歌っている。カッコ良く美しい、歌が上手すぎる。TVCMの迫力以上の歌声に驚き、酔いしれた。

アッ!! と言う間に、5曲終わってしまった。

歌い終わるとメンバーが前に出て千尋は、後ろへ下がった。急いで上着を脱ぎ、下に着ていたシルク地のチャイナドレスを下ろした。赤のスカーフを外すと首にチョ-カ-のダイヤとルビーが輝いていた。

ネックレスを利用して額に第3の目のルビー。

そして、事件が起きた。

千尋が、サングラスをはずした。会場がどよめいた。

素顔が、見たいと………。

もうその時は、ステージの見える場所は、人人人人人

………人の鈴なり。

「これで、撮影スタッフ大丈夫かな?」 あやねが呟いた時、サングラスが飛んで来た。あんぐり口をあき「へ-----!!」

プレイバックpart2 が始まった。

千尋の目はチャイナ風メイクであった。

いつもの、穏和な目つきではなく目尻が、つり上がった赤を基調とした、鋭い目つきのメイクであった。

それだけに、エキゾチックな美しさを醸し出していて、歌とマッチしていた。素顔等どうでもいいと客の歓声が、ものがたっていた。

宙船が、始まると観客総立ちとなり手拍子まで起きていた。歌が終わっても、観客の手拍子は止まらなかった。すぐに“アンコール”と叫び 手拍子と共に収まりが、聞かなくなっていた。

主催関係者は、顔色を変え オロオロ。……アンコールなど考えもしなかった。

千尋は、ステージを降り千香とメンバーに囲まれていた。あやねは斉木に電話確認すると

「アンコールは、3曲程」……と 言われたらしい。

そのあいだも…手拍子は収まらない。

主催者側•警察•ビル管理事務所•JR•ビル商店街組合が協議、皆が揃って、千香の大学アカペラ代表へ千尋ちゃんにあと3曲程お願い…と懇願しに来た。

皆が、彼女が話題の謎の歌姫であると知っていた。

このアンコールを無視したら会場が、とんでもない事になる…と思い……銭金の問題ではなく…歌を聞きたい人々に納得して貰える様に……歌って貰おう。

さすがに千香は違っていた。

回りの騒ぎは我関せず!今夜の夕飯何にする?

あやねは、もっと違って、

“どうやって逃げるか?”そしてタクシーを待機させた。 家内は蚊帳の外。

斉木は、堪らず舞台に上がった。

「皆様お静かに!!お願いします!!

私!謎の歌姫担当。ヤマハ広報部斉木と申します。」

会場は斉木の登場で、一気に静まった。

「アンコールですが、広告撮影の為ということで……

3曲程、私からもお願いしてみます。皆さん、撮影に協力して下さいね。」

“ハ---イ!!”観客の気持ちいい返事。恐ろしすぎ

る程、素直な事に、事態の悪化を回避しなければ、暴動もあり得ると緊張した。

斉木は、あやねを連れ千香と話をして、千尋を舞台に上げる事とした。当然そこには、豪華料理の夕飯が絡んでいた。

突然、千香に“舞台に上がって、サ-ビスしてこい!”

呆然とした千尋。 “早く帰って、メシ!!” とさっきまで、叫んでいたはず。

千尋が、あやねを見ると千尋の衣装を準備しており千尋と目を合わせようとしなかった。

千尋は、腹の中で叫んだ。

「ハメラレタ!しっかりハメラレタ!私抜きで決めるのか?」この時、大人の世界は怖いと思った。

この世で、私を理解して慰めてくれるのは、父だけだとハッキリ分かった。

この時、千尋はチャイナドレスを脱いでおり、黒のTシャツに黒のジャケット、今度は黒のカ-ボ-イハット当然サングラス。

舞台に上がった千尋の第1声

「みんな~!! ムゴイゾ!!また ハメラレタ~!!」

爆笑の会場。 この時カラオケが用意されておりメロディーが、流れ出した。千尋は、リズムを取るように、ステップを踏み踊りだした。千尋の一挙手一投足に客は 騒いでいた。歌い出すとさらに歓声が上がった。

歌い終わると、暖かい観客に向かって千尋は言った。

「みんな~!ありがとー! あと2日京都を楽しみます。金閣寺始め寺巡り!仕事は今日で終りじゃ~!」

ラブイズオ-バ-から壊れかけのRadioそして星空のディスタンス

千尋から観客に向けて、

「アンコールありがとうございました。本当にこれで終わらせて!うちの大人達は、策士ばかり、私をコキ使う。其にも負けず 謎の少女チヒロ13歳 頑張りま~す!!」

千尋達は、待機のタクシーで逃げる様に、ホテルへ戻った。斉木は、主催者側と企業間の話を済ませると千尋達の宿泊ホテルへ向かった。撮影スタッフも、急いでホテルへ……。アカペラメンバーは、先に打ち上げ会場に、着いていた。

とんでもない 打ち上げが、始まろうとしていた。



<<<<<<<学生企業『 雅 』>>>>>>>


学生企業『雅』は、あやねが発起人となり千尋は、裏に徹した。そして、千香が社長として、企業を立ち上げる事となった。相談役として生協の課長と学長の名を出し学内から、千香と仲の良い苦学生を選び、空いている教室を借り受けスタートを切った。

浜松に居る、パソコンオタク5名に作らせたプログラムなどシステムを、導入すべくあやねが奮闘した。メインフレームは…? マザーボードは…?

今は、本格的に出来ない。しかし、千尋は、様々な電子機器•基板•新金属テープ•薄型エアコンと 特許を取り、あやねの仲良しのヤマハの斉木に、プレゼントとして、独占使用の話をあやねからさせた。

あやねが、斉木との電話確認の時ボヤいた。

「電子機器てゆうの?パーツよ!特許を取ったは良いけど、どの企業へ発注していいか分からんのよね?」

「どんな物があるの?」

「アッ!!メールで送ろうか?」

「送って!! まだ、よそに話さないでよ!」

斉木は、社長に第一報を入れた。社長は、斉木のもとへ、すっ飛んで来た。あやねからのメールは、20件もの特許を、取った物で 様々なパーツのものもあった。技術開発部門の社員も来ていた。

社長が、叫んだ。「全て、極秘だ!!」

斉木の、伝説が始まった。あやねからの資料が、会社に、別の課の設立と人員配置が行われ、下請け企業との強固な連携が組まれた。

そして、電子機器の業種でも、世界をリードする事となる。


さて、京都では、千尋の発案で織屋10件を、学校に呼んだ。織物には、平織りと綾織りがあり、京都は、平織りが主流で後染めで友禅と成っていた。

少ない綾織りの織屋5軒と平織りの織屋5軒が呼ばれていた。

「本来 お願いしに回らなければ、成らないのに、お呼びだてして、申し訳ありません。今回の件の企画立案は私です。身なりで、判断されますので、全てに現金を、動かして行きます。金銭面での心配は消して下さい。そして こちらの依頼を、気持ち良く引き受けて下さい。」

「責任者の方は……?」

「私です! 天野千香といいます。なにか?」

「今!作れば売れる時代では無いですよ。その厳しさを、知らなすぎる。危なっかしくて、一緒に出来ない。」

「皆さん! 一緒の意見でしょうか?」

すると、他者の方から

「うちは、仕事をしてお金になれば其でいい。」

「うちも そうじゃ!」

「私は、老舗で腕の確かなお店を選びました。販売に口を出されるのを嫌います。口より腕の達者な所に、お願いしたいです。」と千香

「一回こっきりで、終わることは無いですね?」

「妹の企画で、失敗は有りません。それに現金を、動かしますので、皆さんに、迷惑は掛けません。

私達は、稼ぐだけなら、こんなめんどくさい仕事はしません。第一に京都文化を守る事。第二に私をふくめ苦学生が多く、バイト先探すのが大変です。少しでも助けに、なれば…。こんな時だからこそ、私達とがんばって頂きませんか?」

「わしらに、何を頼むのかの~?」

「正絹の、スカーフ生地と日本手ぬぐいと振袖白生地です。お渡しした、パンフレットにのせて有りますが、デザインした大学のロゴマークを、織り込んでもらいたいのですが…?」

「ドビーですね。」

「アノ~!参加して頂けるお店は……?」

「ワシャ~!悪いが できん!!」と 2店舗が帰った。残った8店舗に 千尋が

「8店舗が、ひとつの店舗に成りませんか?」

「どうゆう事だ?」皆が首を捻った。

「織屋さんから糸計算 私では出来ません。業者を入れると利幅がとれません。8店舗で中間業者の仕事出来ませんか?」

「わしらに、それをやれと?」

「お互いに、利益欲しいでしょう。これから雑貨業者も捜さないといけないんです。」

すると、2店舗の店主から

「中西さんとこは、数年前まで企画立案等やっとりましたな?あんたんとこが代表してくれんか?私は下請けでいい。あんたなら安心出来る。」

「皆さんが、同意して頂けるのであれば やらせて頂きます。」

「それでは、今後中西さんを通じる形でお願い致します。早速ですが、パンフレットに沿って見積りして頂きますか?」

この後、様々な業者と繋がりを作り会社の形を成していった。そして、この時あやねの後輩2名が、千香の側近として付くこととなった。この2人は、あやねの大学の後輩で、あやねを含め空手部三羽ガラスとして名を馳せた猛者であった。あやねが、デパートを辞めたとき連絡をよこした。

「姉様は、デパートを辞めて何してるの?」

「小間使い!」と あやねは笑いながら答えた。

「お金に成りますか?」

「年棒で、今は 1200万ってとこかな? ほとんどお金使わないで、御主人にたかってる。」

「御主人?.…だれ?」

「今 TVで話題のサングラスの歌姫よ!」

「歌姫…って まだ中学生でしょ? そんな子供が御主人なの?」

「子供…?見掛けだけよ。中身はバケモノ!!

超天才……これから経済界にうって出るわ!!

彼女から見たら、私達は目くそ鼻くそチリあくた程度よ。本物の天才ってハッキリ言ってバケモノよ!」

「とんでもない子供ですね!でも、面白そう!

姉様が、惚れて小間使いやるなんて!私達も仲間に入れて!2人で浜松へ行きます。」

この2人 後藤今日子•今枝鈴子 千尋に合気道を教わり、死合い を知った。相手に対した時、死ぬ覚悟 そして 生きる覚悟 その重さを心にドッシリと置く。心に隙を作らぬ心構え。千尋の側近として認めた証であった。千香を護る為の覚悟であった。

京都で、千香に会って、姉妹の恐ろしさを感じると共に自分の未来に初めて希望が持てた。




  ∴∴∴∴∴『あやねのシクジリ』∴∴∴∴∴


イベントの打ち上げは、あやねが、勝手に決め 段取りを取り 千香の発案として、皆に報告された。

昨夜、泊まったホテルで、披露宴会場として使われる広間で、豪勢に行われた。アカペラメンバー•ヤマハスタッフ•呼んでない学長と生協の課長

千香の労いの言葉 その後斉木の声掛けで始まり、賑やかに騒いでいた。

家内と千香は、昨夜の部屋で、豪華料理に舌鼓をうっていた。千尋は、逃げ送れたため静かにピアノを弾いていた。斉木とあやねは、何故か馬が合うようで、部屋の角で、座り込んで女子会を、始めていた。

ワインのビンを、左手に持ちラッパ飲み状態。大皿6皿に、料理を取り分け それを2人で摘まんでいた。

あやねは、ワインの料金を忘れていた。      せいぜい5000円位のつもりでいたが、美味しいワインは特注品で、1本10万以上の物ばかり。

斉木は、それを知るよしもなく ラッパ飲み。

翌朝 フロントで支払いの時、明細書を見たあやねは、固まった。ぎこちなく 震える手で千尋に、明細書を見せた。どやされ 殴られると思った。

「あやね! やっちまったな!!」

千尋は、腹の中で 大爆笑していた。

緻密に考え 行動するあやねがやらかした大チョンボ。ワインだけで、300万を越えていた。

あやねと斉木で、150万以上飲んでいた。

家内も千香も 我関せず。

2日の宿泊で、800万円をちょっと越えた。

………あやねが、珍しく反省!(この時の5分だけ)

「使ったんなら、仕方ないでしょう。お父様の女遊びの遊興費に全額付けといて!其しかないよ。」

千尋の言葉に、家内と千香は大きく頷いていた。

「じゃあ!もう少し 使えますね。」と 立ち直ったあやね。

「今日の、昼と夜は 豪華に行きますか!!」と千香


私は、コンビニ弁当を食べていた。(寂しく涙した日もあった。)


千尋達が、京都へ行き2日目の夜。

コンビニ弁当を食べて、1人寂しく日本酒を飲んでいた。TVのニュース番組で、京都の事が流れた。

「あ~また千尋を………疲れて無いかな?」

心配しながら 床につく。

ふと、掛け布団が、重くなった。夜中の何時だろうか?寝ぼけ眼で見ると、千尋が、私に重なっていた。

「千尋!!帰って来るに異常に速いね?」

「お父様!!みんな ヒドイぞ! 疲れたぞ!お父様の顔 見ないと眠れんから、来ちゃった!!」

「あやねは、知っているの?」

「知らん振りして たぬき寝入り!」

「寺巡りかい? 明日は?」

「何か………あるの?」

「伏見の地酒 欲しいと思って!酒蔵が何軒か有ってね(笑) 辛口がいいな!頼めるかい?」

「分かった。」

知らぬ間に 私も千尋も 夢の中。

私の腕まくらで、私の身体に すがり付くように、眠っていた。美しい寝顔そして華奢な身体まだまだ子供。3才児を、抱く様に優しく抱きしめて寝た。

そして、朝 千尋の電話で、目が覚めた。

「お父様!!おはよう!今日、伏見に行って来るね。」

「頼むね!お母さんは、そこに居る?」

「朝食中!忙しいって!」

「気をつけて、旅行楽しんでね!」


千尋は、寂しくてテレポートして私の所へ来たようだ。あやねは、千尋のテレポートを察知して、着いて来ていたが 応接間のソファーで寝たようだった。

私は、1人でコンビニのパンをたべていた。




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