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ヤマトの神が動き出す。

早朝5:00

朝もやの中 千尋達は、大きな神社の前に立っていた。千尋の左に純白の着物に青き袴、刀を帯刀して、頭に黄金の冠 その姿こそ七面天女様護衛侍女であった高林あやねである。右には、純白の毛でおおわれた3メ-トルはあろうかという大型の犬神。

内宮入口 五十鈴川に掛かる宇治橋の大鳥居前には、数千を越える霊体となった兵士達。千数百年の間、この地を守ってきた者達であった。

神主も参拝客も、入る隙間なく結界と言う名の魔方陣で、閉め出されていた。千尋達を近付けまいと、決死の覚悟であり、敵対心が形相に現れていた。

あやねが、前にでて叫んだ。

「大宇宙統治神 天守天帝様!第一皇女千尋様である。 全員!!  頭が高い!!」

1歩足で大地を踏むと同時に右手で前方を払った。

突風と共に破動が走った。

兵士達は、飛ばされ五十鈴川に落とされた。身動きも取れず、泣きわめくばかりであった。

千尋が、大鳥居の前で叫んだ。

「クソババ-!! 出てこい!!」

声は、破動の様に山々に響き渡った。 すると

「クソガキ-!!何のようだ??」

大鳥居の前に、純白に眩しく輝く光体が現れた。

「ババ-!わらわに逆らう不埒なる大和人が多数!!

貴様の差しがねか?」

「ワシは 知らぬ」

「知らぬ……?貴様!わらわが地上に降りたのを、何と思った!!虫ケラは、わらわが踏み潰す!!」

光体が人の姿をとると老婆となり、慌てて千尋の前で、土下座をした。

「大和の事!ワシが何とかする!!その為に兵を動かす。姫は動かんでくれ!!これ!!この通りじゃ!!」

地べたに頭を押し付ける様に頼んでいた。

千尋が、動くと千人でも万人でも消されるだろう。其れだけはならん!!一人でも多くの民を救いたい、その一心での土下座であった。

「ババ-! 1つ貸しじゃ!!それと 弥勒の代わりが、フランスに生まれでた。お主が早く動かねば大和は無くなる。」

「姫!!手助けを頼む!!この通りじゃ!!」

老婆の絶叫であった。

「知らん!わらわは父と遊べれば其れでよい。ジャマする奴は、大和の神でも、わらわが踏み潰す!!」

「姫の手助けをする!!少しで良い!少しで良い!頼む!!」

「動かせるだけ、全て動かせ!それとヤタガラスを動かせ!」

「姫!!ありがたい…。ありがたい…。」

千尋は振り向き

「あやね。 タロ-。 帰る!!」


*タロ-は早太郎とか しっぺい太郎と呼ばれ見附天神では魔物退治で祀られている。そして千尋の守護神として、赤子のころより守護していた。

*この時の千尋は、ヤマトの神々に霊力の差を見せつける為に、騒動を起こした。侍女の霊力であっても、此くらいは有るぞ!!…と アマテラス様も承知で話をあわせ、みずから動く意味を皆に知らせた。


学園コンサートの時、千尋の姿は、1960年代のアメリカのフォークシンガーみたいで、顔は分からないけど、歌声が聞く人々の心をわしずかみにしてしまった。学園案内に乗せられた動画は、TVでも話題となり、TVCMにおいて会社側は、歌い手の発表をせず商品案内に努めていた。『歌い手は誰だ!』

会社側にも学園側にも、問い合わせが手の付けられぬ程多く会社側は学園側と共に緊急記者会見をひらいた。まず 会社側代表が

「本日は、御忙しいなか会見にお越しいただきありがとう御座います。弊社CMが多くの方々より好評を頂き感謝致しております。さて、CMの少女の事ですが、これ以上の詮索は、御勘弁願います。

彼女はプロではありません。また 歌手には成らないと言っており、あくまでも学生生活の一貫である…と 言っております。

弊社 社員の娘さんが、通う学園でコンサートを開きたいと相談を受けその話の中で、彼女を知った訳です。彼女の歌声は、心に響き渡ります。染みます。聞く人の心を揺さぶるんです。

歌手としての彼女は、あと5年ほどですので今のように騒がれますとそれも出来なくなってしまいます。何しろ、顔出しNGですから!!

今のままで、「謎の歌手」……ステージの写真が沢山有りますから、其れを使いたい。

弊社としても、学業優先を大切にするため、このまま行きたいと思っております。

月のイベントが1•2回有りますので、何曲か歌って貰えるよう、彼女にお願いしているところです。

あの歌声を聴きたい。弊社上層部からも、その一点で動くよう指示が出ています。皆様におかれましても、ご協力の程お願い致します。」

次々に、記者より質問が飛び会社側の立場、学園側の立場を明確に、答えていった。

しかし、色々な思惑を持った人々には、届かなかった。報道各社とくに、TV局がやたら勝手に、有ること無いこと流し始めた。

ネットでは、其れに反発するように、報道各社への

批判で溢れた。

その後騒動の判決と言うべき事が……静かに静かに起こり始めた。

週刊紙編集長および記者は、交通事故。

報道各社で偏向報道記者にも、些細な事故が相次いだ。主犯5名は両手両足をやられた。

TV局においては、プロデューサーは片目を病みアナウンサーやコメンテーターは番組中にて、発狂したり、倒れたり……。

だれとわなしに、謎の歌手を悪く言ったり書いたりした人ばかり呪われたようだ。……と

関係者は、回りを見渡しその事を信用するしかなく、寺や神社へと赴いた。それでも怪我人が続き頭を悩ませる事となった。

報道関係者は、ヤマハへ呪いの相談に集まった。

斉木さんから学長へ そして千尋へと助けを求めてきた。ヤマハ会議室へ100名程集まり千尋は学長と共に、そこに参加した。

正面に座ったサングラス姿の千尋が突然立ち上がり、皆を見渡し口火を切った。

「好き勝手書き 有ること無い事全国へ流し、困ること有れば、泣き言ですか?貴方達は大学で何を学んだのですか?根性出して一族郎党滅すれば良い!

今日を入れて3日後より、苛烈な天罰が下る。

これは呪いではない! 天罰である !

其れだけを言うために私は来た。以上です!」

学長初め斉木も相談者達も、呆然として、言葉を失った。学長が、恐る恐る言葉を出した。

「千尋ちゃん!なんとか助けて上げて下さい。」

語気を和らげて

「学長!教えた所で、どうせコイツら真面目に話を聞きません。何故なら 親の墓参りすらしたこと無い奴等ばかり。その場限りの約束など、意味が無いですよ。」

相談者達は下を向いてしまった。しかし

藁をもすがる気が有るからこそこの場に来ていた。

少女本人の口から天罰だと言われた。すると神が起こした事!寺や神社へ行っても、何も聞いて貰えない訳であるとも思った!!

本当に神がいればだけど………。

“お嬢さん!どうすれば良いか教えて頂けますか?

やるやらないは、その人の勝手です。私は出来ることはやらして頂きます。”

斉木さんより

「千尋ちゃん、どうかな?」

「まず、此処に大人の人が 一人もいない。三歩 歩いて、全て忘れる様ですね。なぜ?この問題が起きたのか?……斉木さん私はもう此処に居る必要無いですよね。正義をもてあそぶバカドモは、アマテラスに、コッテリ叱られて大和の地より消されろ!」

会議室は千尋の言葉に、何も言い返せぬ人ばかり。

千尋への謝罪する気など、一切なく自分達の事ばかり。……,「天罰」そして「アマテラス」

とんでもない事が起きているとこの時しっかりと理解した。

斉木が、必死に千尋を宥めていた。そんな時一人の年老いた高級ス-ツを纏った男性が、千尋の前で土下座して

「お嬢さんの言う通りじゃ。ワシ等は馬鹿ばかりだった。情けないが、お金の事ばかりじゃった。その為に可笑しな話題を作って.………。誠に申し訳なかった。この通り謝罪致します。」

すると、千尋は

「皆の代表で、天皇が伊勢様へ謝罪に行け。」

千尋の、投げ遣りの言葉に、皆がガク然として、固まってしまった。絶対無理な話である。それは千尋も知りつつも、知らぬ顔。

斉木は再度

「天皇陛下は絶対無理!!お金だったり、謝罪文で何とか成らないの?」

斉木しか千尋に質問出来なかった。学長は、関わりたく無かった。企業間の問題だから尚更。

千尋は、先程土下座した老人に向かい

「謝罪は、受け取った。その旨アマテラスに、伝えれば、先に進む。次いでに、社員名簿を持っていけ。代表者は、5名程で…。」

心ある企業人は、次々に千尋の前で、土下座して社名を言い謝罪していった。 

「謝罪受け取った。」の言葉を千尋より貰っていた。我関せずの企業も多々あった。

「あと3日!サルタヒコが、天誅を与える。

アマテラスが戦後初めて動いた。その重き事!皆知らぬ。お金で何とか成るのは現世のみ!謝罪文などただの紙クズ!大人なら大人の頭で考えろ!立派な大学出ているなら尚更!

その昔、人は神を恐れ敬った。恐れることも、敬うことも忘れ、先人を馬鹿にし我が身大事で生きたなら其れでいいではないか!短い人生 地獄の苦しみの中 道連れとなる身内の死を、楽しめ!!」

「伊勢神宮に謝罪に行けばいいのね。」

「罪人は、どんな姿形か考えろ!頭を下げれば、許されると思っていれば…。笑える。

あと10年以内に、たて続けに戦争が起きる。その前に大和の地を何とか…とアマテラスが動き出した。その先駆けとして消されるのかも知れない。」

一人の少女に文句も言えず、情けない大人の面々。

日本人の謝罪とは、皆それぞれの頭で考え始めた。

千尋は、回りを見渡すと学長と共にその場を離れた。謝罪は、それぞれの考えですればいい…大人の考え……どれ程の罪を犯したのか?…本人が分かった上での謝罪。

あとは、神の裁きを待てば良い。心あるものかどうか神の判断である。

後の事。

雑誌社の社長・専務・秘書課長は千尋に会いたくて、学園を訪れた。

「いろいろと御迷惑お掛けして申し訳ありませんでした。また先日は大人として恥ずかしい限りです。

指し示して頂き感謝に堪えません。僅かばかりでしょうけど天照大神様に赦された様です。ありがたい事です。」

社長の言葉に千尋がツッコミを入れた。

「どうせ私の言った戦争の話を聴きたいんでしょう。」

「実は…現実味が無い話なんで…分かる範囲で教えて頂けないですか?」

「詳しくは言えないのですが…日本を中心に起きます。欧州と日本。日本とアメリカ。一つ間違えると

大和の地は、失くなるかも知れない。今の内閣ではダメですね。国民がまともな政治家を、選ばなかった結果が出ます。政治家も官僚も自分の利益に走り国を捨てた結果です。

私は、両親と共に遊んで暮らすんです。」

「アメリカと欧州ですか?ロシアとか、中国では、無いですか?」

「此処からは、絶対内緒ですよ!!

中国寄りの政治家。アメリカ寄りの政治家、コイツらが日本を、潰しにかかる。そして、弥勒に手を出して、馬鹿な政治家と官僚そして警官その家族が消える5000名をこえるかな?」

「戦争前ですか?」

「いりくんでいますね。最後は、戦争に持っていくために……。馬鹿ですね。全て大国の指示です。」

「仏教で言うところの、弥勒でしょうか?」

「キリスト教では、二人のメシアが現れる…とあります。一人の救世主メシアの心に、強大な天使と悪魔が、宿って居るんです。弥勒がいなくなったせいで……日本人の手によって、弥勒は死んだ。私も不味くなったら、逃げる。」

「千尋さんは、未来が見えるのですか?」

「ん~!見える。すべて!逃げる為にも会社を大きくして、遊ぶお金を貯めるの。

メシアと言った方がいいかな?

メシアは天上天下すべて勝手許された者。

まあ~!自分の思い通り、好き勝手許された者、つまり、全世界の王様なのよ。でもね、純白のオ-ラに守られた姿は……とても、キレイよ!!」

「千尋さんは、なぜその様な能力をお持ちなんですか?」

「私は、生まれながら…最近知ったのですが…神社の娘の血筋の様ですね。」

「巫女の能力ですか!!」

雑誌社の社長は、呆然と話を聞いていた。

この少女は、神の声を聞いて話せることは、巫女の能力と言うが、神を使って要るのではないかとさえ思えて、ならなかった。

この少女は、何者なのかと…その上弥勒の話……弥勒は、この少女でも手に終えない人物。

会社経営も、この少女に関して関心をはらわなければ、成らないと感じた。少女は最後に

「この話は、この場限りとして下さい。まだまだ父と遊びたいから!!」





一人でも読んで下さる方が居るのが、嬉しいです。

京都へ行く前に、あと一話あります。

スマホで、チマチマ打つのがこんな大変だと思いませんでした。指先が震えます。歳ですから!!

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