男女比の女性が少ない世界でお嬢様配信
現在、あべこべ世界にて女性が少ない世界で生きているロアメイこと、わたし。齢13歳。まさかのゼロ歳児スタート、なんの説明もなしの、待ったなし人生。
周りが女の子をチヤホヤチヤホヤ、持ち上げ持ち上げ、しているので我儘姫達が大量に量産。ただでさえ少ないのに人格者減らしてどうするんだって。
「お嬢様配信者になろ」
皆んな皆んな姫ならば、わたし1人くらいお嬢様のですわ!とかでもいいっしょ。
「ということで、わたしお嬢様にキャラ変するですわ」
「間違ってますよお嬢様」
「かぶってて正しくないよお嬢様」
家にいる執事達が突っ込む。本来、男女比が偏った世界ではありえないことなのだろうが、気にしないのでこのようにさせている。女の子の家はほぼ、総じて金持ちに養子として出されるか、税金で建てる建物や施設で暮らしたりする。
わたしの場合施設を建てることにした。使用人も居るし、今わたしに突っ込んだ話もできる人生。
「被っててもなんちゃって言葉だからヨシ!」
「お嬢様はやっぱり変わってるな」
「「うんうん」」
男達は骨身に染みるくらい理解していた。世の中の女の子達がお嬢様と比べたら我儘モンスターということを。人格者の女の子は粗相をしても怒らないし、我儘なんて滅多に言わない。
人任せにもせず、自分のことを自分でする子。女の子の世話をする人たちで集まる会があるのだが、彼らから聞こえてくる愚痴やトラブルを聞き、うちの女の子がどれ程稀有なのか、身に染みて分かっている。
「というわけで機材をmazonで購入して、用意して」
「我らがやります!」
「やらせてください!」
「そろそろおれらの存在意義がなくなりそうでぇ」
凄く張り切っているので任せることにした。
二週間後。
「出来ました!」
機材の設置された部屋が用意されおり、使用人の話によれば呟く方のアカウント作成と、呟きにての宣伝、及びテレビの宣伝もしたとか。
「て、テレビって、大袈裟な気が」
前世の感覚であって、芸能人のようなやり方にビビる。この気の小ささに男達は他の女には到底あり得ないものに、ほっこりしていた。
使用人は年齢的に下から上まで沢山いる。お嬢様より年下もいる。しかし、特にひどい扱いもなく、男使用人たちの中で彼女は大当たりだとか、SSRだとか密かに言われていた。たいそう他の家の使用人に羨ましいと言われ続けている。
「ええっと、じゃあ、口調をこう、ですわー」
すると、男性使用人たちがキャーキャーいう。
「いけます!同接300万、いけます!」
「ばっか。お嬢様なら500はいけるに決まってるだろ」
この世界、女性の配信者がほぼ居ない。居たとしても自分自慢で、おまけに接待とか、魅せるということをしないのだ。寄り添わない配信しかしない。
「500万は流石に行き過ぎですわ」
「ですわ来ましたわ」
「ですわですわ」
「「ですわ!!」」
「わっしょい的な掛け声が爆誕してしまったのですわ」
突っ込んだ。男性たちは執事試験というエリートな職。ここで働けるのは幸運を使い切ったと思っている。
配信を開始。最初は、女じゃないだろ的な理由で全く反応がなかった。しかし、どんどん女と知れると怖くなるほど同接が増えていく。
「女っていうアドバンテージがもはや魔法なのですわぁああ」
無の境地に行きたくなるほどの数に膨れ上がる。色々質問される。それに答えていく。だが、幻想は抱いてはいけない。ここでうっかり自分と他の女性や幼女を同じ扱いにすると、大火傷。
色々スケジュールを組み、温めていたのでつっかえることなく進める。注意事項を述べるとコメントがザクザクやってくる。なんて、気持ちの良い配信なんだろうか。
世の中の配信者は、こんな気持ちなんだろうかと想像する。私は、視聴者の数を見ないまま配信を続行する。見ると恐ろしくなる小心者ゆえ。
配信を終えると、疲れて椅子に倒れ込むように座る。周りのスタッフたちからの、拍手で終わりになる。
スタッフたちはお疲れ様と言ってくれた。同接はかなり高かったので、投げ応援と呼ばれるものもたくさん来た。ある意味金銭のこれは、どうすればいいのだろうと困る。
もらえると思っていなかったからこそ、使い道をどうしようかと思う。好きなものを、買えと言われていたから好きなものを買うことにする。
「好きなものを買えと言われても、何を買えば良いの」
「お嬢様っぽいものを集めていけば」
「センス?」
候補を捻り出した。それはいい!と賛同される。男達は自分のイエスマン(良い意味で)なのでなにを言っても絶賛されてしまう。
困るんだよ、悩んでいる時は。意見が欲しいのだ今は。候補マンになってくれ。仕方なくセンスとお嬢様らしいドレスをデザインして、発注した。
「二回目しますわー」
なんとかボロが出ないようにお嬢様言葉をやるようにしたけど、慣れない。産まれてから使っていると言うわけじゃないから、ぎこちないまま。
二回目の配信はもらった投げ銭でセンスを買いました、ありがとうございます、的なことを言う配信。
「ということですので、なにを買えばいいか候補をコメントよろしくですの」
告げ終わると次々映像にコメントが流れていく。読めるわきゃない。コメントは使用人達が抜粋していく。これなら、買いやすい。
二回目は一度目よりもほんの少しだけ余裕を持てた。回数を重ねていくと、きっと慣れると祈る。同接されていくとまた盛り上がる配信に、さようならと言葉を述べた。
「ごきげんようですのぉ」
センスをひらひらさせて、お終いにした。
ロアメイはなんとかやり切り、配信が終わると男達に拍手を贈られる。女性視聴者も楽しいとコメントをくれているので、ホッとしていた。
また次も頑張ろうとご褒美のお菓子をモリモリ食べた。それを撮影されており、のちに配信したらそれはそれですごかったとだけ言っておこう。
⭐︎の評価をしていただければ幸いです。




