表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深遠の先へ ~20XX年の終わりと始まり。その娘、傍若無人なり~  作者: 杵築しゅん
聖地からの使い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/110

23 お宝発見(2)

 やって来ましたタラト火山。

 真夏だけど山の7合目まで雪が積もっていて、本当に富士山に似た雄姿でテンションが上がる。活火山らしく、数か所から煙が上がっている。

 住んでいるというか管理しているのは教会の関係者だけで、過去にこの土地の一部を買った国は開発を諦め撤退している。

 

 今回の競売に参加したのは、隣国プクマ王国・オリエンテ商会・ホワイティ商団の3団体だ。

 教会の船でやって来たのは、教会関係者を含め32人。


 教会関係者は、タラト火山を販売するマーヤ教会の代表者セイント・ルビネスと、本教会から来た競売担当者1人と、教会の護衛が8人の合計10人。

 オリエンテ商会からは、代表として父様の秘書のメロルさんと、護衛リーダーのバラモンさんと護衛4人の、合計6人。


 隣国プクマ王国の関係者は、王族らしき威張った40代くらいのおじさんと、その従者が2人と護衛が7人の合計10人。

 教会の船に乗った時から態度が横柄で、「ガキがなんでここに居る?」と絡んできた。面倒臭いから聞こえないふり。


 ホワイティ商団は合計6人。

 私と知識の宝庫であるお爺ちゃん先生、護衛のアステカ、商団立ち上げの時に雇った3人だ。

 副商団長のアレンさんも来たがったけど、今回はお留守番してもらった。

 護衛はアステカだけで大丈夫かって? 全然問題なし。教会の護衛は実質私の護衛みたいなもんだから。



 早速、教会の会議室で競売を開始する。

 現地を見てから決めるのかと思っていたら違っていた。

 事務所の大きなテーブルの上に地図が広げられ、今回競売される対象地域3箇所の説明があり、欲しいと思う地域の希望を告げる。

 もしも、欲しい場所が被っていた場合のみ競売となる。


 ……まあ、道路整備が途中で止まっている未開の地じゃ、現場見学は無理か。

 ……でも私は行くよ。行かなきゃ何も始まらない。宝探しは女のロマンよ。


 船の出航は5日後。

 他の2つの団体は、現地をちらっと見て港に帰り、教会からの歓待を受ける予定らしい。綺麗なお姉さんはいないけどね。

 此処の土地を買うのは、教会に対する寄附に近いとオリエンテ商会は思っていて、プクマ王国は、厄災情報を極秘で教会から得ることが目的のようだ。


 ……でも私は、土地を遊ばせたりしないよ。

 ……私には秘密兵器があるし、勝てない勝負をする気もない。厄災を回避するヒントは絶対に見付けたい。



 で、結局、一番広い土地に手を上げたホワイティ商団とプクマ王国が競売になった。


 教会が示した最低販売価格は4,000万トールで、プクマ王国が提示したのは4,200万トール。うちは5,000万トールだった。

 まさか負けるとは思っていなかったプクマの王族らしき男は激怒し、こんな子供に大金が払える訳がないと吠えた。

 

 まあ想定済み。

 だからルービックキ○ーブをバッグから取り出し、「うちの商品ですわ」とにっこり笑って差し上げた。

 プクマ王国の皆さんは、暇な船の旅の間ずっとルービックキ○ーブで遊んでいたんだよね。まいどおおきに。


 オリエンテ商会は、うちが買った土地の半分の大きさの土地を、最低販売価格の2,000万トールで買っていた。

 父様からは、ホワイティ商団の近くを買うよう指示されてたみたい。

 オリエンテ商会では最近、マシロお嬢様には商業神の加護があるに違いないと噂されているとか。


 ……残念、神さまじゃなくて、宇宙の管理者なんだけどね・・・

 



 現地へ行くのに1日。買った土地にホワイティ商団の立て札を立て、宝探しをするのに3日。港に帰るのに1日が必要だ。

 他の皆さんはのんびり休憩してるけど、私たちは即出発する。


 買った広大な土地の両端には川が流れていて、境界がはっきりしている。

 道路は整備途中で、手前の川にだけ簡易の橋が架かっているらしい。

 奥の川は大河で、橋もなく、その先は完全に未開の地だ。

 いつか馬車が2台通れる幅の道を造りたいと思うけど、時間と経費的に厳しい。


 悪路を揺られながら8時間。橋を渡って直ぐに夕日が沈んでしまった。

 教会の護衛さんたちは旅慣れているのか、テキパキと火を起こし夕食の準備を始めてくれる。

 夏とはいえ夜間は気温が下がるので、体の温まるスープを作ってくれるみたい。

 折角だから、私はマジックバッグもどきから果物を出す。



 つい最近気付いたんだけど、【原初能力 空間】って、無理にカバンは要らないんじゃないかって。

 ラノベの異世界転生ものには、空間収納とかインベントリーとかがあったなって思い出し、試しに何もない空間にコンテナボックスをイメージしてみた。


 ……フッフッフ、結論から言うと、何もなさそうに見える空間に、問題なく物を収納……というか置くことができた。


 ……なんだろう・・・もう何でもありな気がする。


 でも、残念ながら時間経過はある。

 現実空間より時間経過はゆっくりだけど、時が止まっている訳ではないので、生魚や生肉は5日が限界。

 だんだん何が何処に入っていたのか分からなくなったけど、必要な物をイメージして『手元に来い!』と心の中で命じると、何故かきてくれる。


 ……深く考えたら負け。私は宇宙人だもん。

 ……そして、イメージしていたコンテナボックスは現在、日本の学校の体育館くらいに広がっている。 


 古代人はともかく現在の【空間】能力者は、A地点からB地点に物体を移動させるっていうのがメイン能力みたい。

 移動距離は最高100メートルくらい。移動できる物体は四畳の部屋くらいの量で、移動中の物体は目に見えないと、セイント・ルビネスが教えてくれた。


 ……空間移動は、まだ発動することができない。

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ