3話
ケルア「お食事お口に合わなかったでしょうか…」
環「ちょっとね…美味しさを感じなかったわ」
トルア「申し訳ございません。これから改良を加えていくので…」
環「厨房借りていい?今から教えるから」
ケルア&トルア「お願いします!」
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環「これは私がよく作るオムマグリゾット」
トルア「トマトの味とお米がしっかり相まって美味しいですね炒めご飯より熱さも保ててずっと美味しいです」
ケルア「なるほど…卵も薄めに焼くことでリゾットの味もまろやかになったりと色々楽しめる一品ですね」
環「具材は色々入れて美味しいから、シーフードにひき肉。あと他にも色々教えるね…」
トルア「とても嬉しいのですが、そろそろ街を見ていただいてもよろしいでしょうか…」
環「そういえばそんなこと言ってたね、それじゃ空き時間に料理の練習しようか」
ケルア「貴重なお時間ありがとうございます」
環「ご飯は美味しくないとね」
トルア「それではお着替えしていただいて向かいましょう」
環「え?着替えるの?」
ケルア「料理の時に少し跳ねていたみたいで…」
環「あ、本当だ」
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環「この服じゃないとダメなの…?」それはまるでお姫様のようなドレス。今まで来たことのないものに動揺を隠せない。
トルア「お綺麗だと思います」
環「綺麗とかの問題じゃ…」
ケルア「お時間です。外へ行きましょう」
環「部屋入るときはノックしてもらってもいいかな?!」
ケルア「も、申し訳ございません…」
環「はぁ…もういいや、行こう」
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環「何これ…?パレード?」
トルア「聖女様をひと目見ようと集まった方々です」
ケルア「手を振って差し上げると大変喜ばれると思いますが」
環「別に凄い人なわけじゃないんだから…」
トルア「聖女様が現れると言うことは世界に安寧がもたらされると逸話が多く存在しますので」
ケルア「それにしても今年は人が多い気がしますね…」