16話
ケルア「大変でしたね」
トルア「仕事終わったんだから敬語とかやめよ」
ケルア「そうか」
トルア「あの爺さんも全く…」
ケルア「仕方ない、自分にできなかったことを押し付ける。老人の宿命だろう」
トルア「環様と一緒にいる時が一番の至福…」
ケルア「それは同感だな」
トルア「そんな環様を苦しめようなんてする輩がいると…」
ケルア「流石に今回は忙しかった」
トルア「50人…ちゃんと始末したんでしょ」
ケルア「抜かりない」
―
環「あれ…おはよう」
トルア「おはようございます。お疲れのようでしたね」
環「私いつの間に?」
トルア「馬車に揺られながらですね」
環「変な寝言とか言ってなかった…?」
トルア「いえ、何も」
環「よかったぁ…」
トルア「元々そういう癖がおありなんですか?」
環「自分で意識はできないからなんとも言えないけどよく言っているみたい」
トルア「それは今度聞いてみたいですね」
環「やめて」
―
ケルア「おはようございます」
環「フルーツ?」
ケルア「もう10時過ぎるのでガッツリ食べるよりはいいかと思いまして」
環「ありがと。ちょうど甘いものが食べたかったの」
ケルア「それはよかったです」
環「あんまい」
ケルア「今の季節ちょうど甘さが際立って食べどきですね」
環「量もちょうどよかった。ごちそうさま」
ケルア「お昼何か食べたいものあったりしますか?」
環「うーん…軽くでいいかな」
ケルア「サラダとスープ、パンくらいにしましょうか」
環「うん、よろしく」